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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2023.09.10 20:33
更新日: 2023.09.10 21:18

ロバンペラ今季3勝目。トヨタが2022年の雪辱果たす1-2フィニッシュ/WRC第10戦ギリシャ

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ラリー/WRC | ロバンペラ今季3勝目。トヨタが2022年の雪辱果たす1-2フィニッシュ/WRC第10戦ギリシャ

 9月10日、2023年シーズンWRC世界ラリー選手権第10戦『アクロポリス・ラリー・ギリシャ』は競技最終日デイ4のSS13~15が行われ、前日に首位に立ったTOYOTA GAZOO Racing WRTのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)がそのまま総合優勝。第8戦エストニア以来、今季3勝目をマークした。

 今週前半にギリシャや周辺国を襲った災害級の大雨の影響により、シェイクダウンのキャンセルや一部ステージでの距離短縮など競技運営上の変更を強いられた2023年のアクロポリス・ラリーだが、国際格式開催70周年の記念大会となる今イベントは木曜日から連日晴天に恵まれる。迎えた10日(日)も夏の日差しの下での開催となり、サービスパークの北西エリアを舞台に乾いたグラベル(未舗装路)ステージで計3本のSSが実施された。

 この日のオープニングは伝統的なステージである“タルザン”だ。前日にティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)とセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が相次いでデイリタイアとなった後に総合首位に立ったロバンペラは、後ろとのタイムギャップが2分以上あるため、かなり余裕をもっての走行に徹し、このステージをトップタイムから30秒ほど落とした5番手タイムでパスする。

 続くSS14“グラムメニ1”でもマージンを有効利用した走りで駆け抜けるが、この段階でも2位との差は約90秒と大きく開いたままだ。一方、SS14と同じく19.77kmから9.0kmにステージ長が短縮された“グラムメニ2”の最終パワーステージでは、温存したタイヤをフルに使った走りを披露。見事なアタックでトップタイムを刻み、優勝の25ポイントとともにパワーステージのボーナス5ポイントを勝ち取ってみせた。

■2番手争いは5秒差で最終日に突入

 クルージングの余裕があったラリーリーダーとは対照的に、前日のデイ3を総合2番手で終えたダニ・ソルド(ヒョンデi20 Nラリー1)と、ベテランのスペイン人ドライバーをわずか5秒差で追いかけるエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)の両名は、オープニングのSS13から激しいバトルを展開した。

 まず先手を取ったのはエバンスで、英国人は今朝の“タルザン”でライバルを9秒上回るステージベストをマーク。総合2番手に順位を上げてみせる。しかし“仕事人”ソルドもトヨタのワン・ツーを阻まんと続くSS14でステージウインのお返しを披露し、1.3秒巻き返してその差を2.7秒とする。

 迎えた最終SS15では、先に出走したソルドが暫定2番手タイムを記録し3位以上を確定させライバルのフィニッシュを待つ。対するエバンスはふたつのスプリットでわずかにトップタイムから遅れるも、最終的には暫定トップタイムを0.1秒上回ってライバルの再逆転を許さず。この結果、トヨタはロバンペラとエバンスがワン・ツー・フィニッシュを飾り、表彰台を逃した2022年大会の雪辱を果たしている。

2位でフィニッシュしたエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2023年WRC第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャ
2位でフィニッシュしたエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2023年WRC第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャ
ギリシャ人ジェントルマンドライバーのジョルダン・セルデリディス(フォード・プーマ・ラリー1) 2023年WRC第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャ
ギリシャ人ジェントルマンドライバーのジョルダン・セルデリディス(フォード・プーマ・ラリー1) 2023年WRC第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャ

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