26年ぶりにデイトナのトラックレコードを更新してポールポジションを獲得し、初優勝が期待されたマツダチーム・ヨーストだが、24時間にわたる決勝では77号車マツダRT24-P(オリバー・ジャービス/トリスタン・ヌネス/ティモ・ベルンハルト/レネ・ラスト組)がメカニカルトラブルによりリタイア。55号車マツダRT24-P(ジョナサン・ボマリート/オリビエ・プラ/ハリー・ティンクネル組)もアクシデントよって完走を果たすことができなかった。
マツダが参戦しているIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップの開幕戦、第57回ロレックス・デイトナ24時間は26日14時35分(日本時間27日4時35分)にスタートが切られ、レース序盤はポールシッターのジャービス駆る77号車マツダが全47台の隊列をリードしていく。
その後は周回遅れに詰まる間にライバルにオーバーテイクを許すなど、総合3番手に落ちた77号車だったが、スタートから3時間後にはジャービスから交代したDTM王者のラストが総合首位に返り咲く。
そんな77号車はレースが進むなかでライバルたちと順位を入れ替えながら、つねにトップ集団に加わり続ける。それはラストからヌネス、ヌネスからベルンハルトに代わっても変わらなかった。
しかし、レースの4分の1を経過した頃、首位と数秒差の3番手を走行していたベルンハルトがランオフエリアで突如ストップ。マシン後部のエキゾーストパイプから炎をあげている姿がモニターに映し出された。
77号車はその後、牽引されてガレージに帰還するも、点検の結果レース続行は不効能と判断された。リタイアの理由はターボトラブルとされている。
「クルマはとても速く、チームも力強くレースを戦っていたのに、突然動けなくなってしまった。本当に残念だよ」と語るのは当時77号車をドライブしていたベルンハルトだ。
「今回(の結果は)はとても悔しい。しかし、僕らはこれからも挑戦を続けていく」と抱負を述べた。
また、予選で圧巻の走りをみせたジャービスは「予選ではクルマのセットアップが完璧で、コースコンデイションも万全、良い条件が揃っていた。しかし、それは偶然ではなくチームが数カ月の間に積み上げたものがパーフェクトだったからできたものだ」とコメント。
「特にテストやオーバーホールの繰り返しで、本当に身を粉にして働いてくれたメカニックやエンジニアのために、なんとか(決勝も)良い結果で報いたいと思ったのだけど、それができなかったのが心残りだよ」