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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2019.02.03 15:57
更新日: 2019.02.03 23:14

ラスト20分から2台抜き。912号車ポルシェが歴代最多周回数で逆転優勝/バサースト12時間 決勝

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ル・マン/WEC | ラスト20分から2台抜き。912号車ポルシェが歴代最多周回数で逆転優勝/バサースト12時間 決勝

 IGTCインターコンチネンタルGTチャレンジ開幕戦2019リキモリ・バサースト12時間は2月3日、オーストラリアのマウント・パノラマ・サーキットで決勝レースが行われ、EBM(アール・バンバー・モータースポーツ)のディクル・ウェルナー/デニス・オルセン/マット・キャンベル組912号車ポルシェ911 GT3 Rが総合優勝を飾った。

 空は晴れ渡り気温は30度を超える、マシンにもドライバーにも過酷なコンディションのなかで行われたバサースト12時間の決勝は、スタートから6時間時点でBMWチーム・シュニッツアァーの42号車BMW M6 GT3がリード。しかしそこからわずか7分後、僅差の2番手につけていたベントレー・チームMスポーツの108号車ベントレー・コンチネンタルGT3がこれを交わしてトップに立つ。
 
 6時間30分過ぎに今レース6回目のセーフティカー(SC)が入り約20分後にリスタートを迎えると、今度はRモータースポーツの62号車アストンマーチンV12バンテージがラップリーダーに。予選タイムの抹消処分などを受け、12番手からのスタートとなった62号車アストンマーチンはそのまま7時間目を総合首位で迎える。
 
 ところが、予選2番手のメルセデスAMG・チーム・クラフト・バンブー・ブラックファルコンの77号車メルセデスAMG GT3と、上位につけていたアウディスポーツ・チーム・バルボリンの22号車アウディR8 LMSが相次いでストップしたことで7時間25分時点で7回目のSCが導入される。この間に62号車アストンマーチンを含む多くのチームがルーティンのピット作業を行うが、EBMの911号車、912号車ポルシェ911 GT3 Rはステイアウトを選択。これにより以後の展開はEBM勢が見た目上の首位に立つこととなった。

 ピットタイミングごとに首位が入れ替わるなか、スタートから8時間30分を迎えるとKCMGの18号車ニッサンがトップに浮上した。ピットに入ればポルシェ勢がふたたび前に出る展開ながら、ドライブするアレキサンドレ・インペラトーリは2番手の62号車アストンマーチンに約20秒、3番手の42号車BMWには27秒のギャップを築く力走をみせる。

 9時間を超えるとふたたびEBMのポルシェ勢がワン・ツー体制となるが、その一角を占める911号車ポルシェが突如ピットイン。ガレージに入れられると、そのままリタイアとなってしまった。

 チェッカーまで残り1時間45分、約6秒差に迫る62号車アストンマーチン以下、6台の同一周回マシンの先頭を走る912号車ポルシェが278周目にもっとも早く最後のピット作業を完了させる。

 これに42号車BMWを抜いて5番手となっていた18号車ニッサンが281周目に、翌周には3番手の999号車メルセデスが続いた。18号車ニッサンが912号車ポルシェと同様にフルサービスをしたのに対し、999号車メルセデスはタイヤ無交換で最後のスティントへ。この作業短縮策によってマルチェッロ駆る999号車はライバルの前でコースに復帰している。
 
 しかし、そのさらに上を行ったのは暫定2番手となっていた62号車アストンマーチンだ。Rモータースポーツは284周目にジェイク・デニスをピットに呼び戻すと、999号車メルセデスの約10秒前方に復帰させることに成功。残り50分で上位陣では最後のピットに入った108号車ベントレーを先行したタイミングで実質の首位に浮上した。

■ラスト30分で入ったセーフティカーがドラマを生む

Rモータースポーツの62号車アストンマーチンV12バンテージGT3
Rモータースポーツの62号車アストンマーチンV12バンテージGT3

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