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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2020.09.01 06:45
更新日: 2020.09.01 09:58

WEC:揺れるLMP2ジェントルマンの立ち位置。“義務化”でなければ参戦台数は減少か

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ル・マン/WEC | WEC:揺れるLMP2ジェントルマンの立ち位置。“義務化”でなければ参戦台数は減少か

 WEC世界耐久選手権のCEO、ジェラール・ヌブーは2020-2021年に開催予定の来シーズンのLMP2クラスについて、ブロンズドライバーの採用義務化を含めた参戦要件の変更を検討していると述べた。

 FIAが毎年発表するドライバー・カテゴライゼーションは上からプラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズとなっており、WECのLMP2クラスでは現在、1チームの3名のドライバーのうち、「シルバー、またはブロンズのドライバーを1名」エントリーすることが義務付けられている。

 2019/20シーズンのWEC・LMP2クラスにシリーズエントリーする8チームのうち、ブロンズドライバーを抱えているのは半数の4チーム。つまり、現在は4名のブロンズ・ドライバーがエントリーしていることになるが、彼らのうち何人かは、2021年に他のプログラムへの切り替えを検討していると見られる。

 今シーズンの序盤に浮上した改訂案、すなわちLMP2クラスにおいてブロンズドライバー1名の登録を必須(シルバーでは不可)にするという案については、賛成意見も増加している。

 現状、クラス順位の上位はシルバードライバーをエントリーするチームで固められる傾向にあるが、ブロンズドライバーの登録が義務化されれば、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のLMP2カテゴリーの場合と同様に、すべての“ジェントルマン”ドライバーたちがクラス優勝を争えるようになる。

 世界的な健康危機と景気後退が懸念されるなかで参戦台数を確保するため、来季のこのクラスにおいて可能なアプローチについて、シリーズとLMP2エントラントの間で「優れた議論」がなされているとヌブーは明かした。

「アプローチはチームによって異なるため、誰にとっても100%良いといえる解決策を見つける必要がある」とヌブーはSportscar365に対して語った。

「LMP2においては、ジェントルマンドライバーの地位が重要だ。言うまでもなく、彼らが多くの予算をもたらしてくれるからだ。我々は(参戦台数が減らないために)何らかの予防措置を講じる必要があるが、現時点では何も決定していない」

「(第6戦スパにおいて)LMP2チームと我々のスポーティング部門の間で、優れた対話とミーティングがもたれた。ブロンズドライバーの義務化、ドライバーに関するさまざまなバランス、最低運転時間などについて、何がベストなのかを探るためだ」

「いずれにせよ、シーズンの途中でルールを変えることはできない。だが、この件はチームとの議論における最優先の議題となっている。もし新たなルールを導入すべきであれば、次のシーズンから採用されるだろう」

山下健太の参戦チームではハイクラス・レーシングもブロンズドライバーを抱える。2019/20シーズンのフルシーズンエントリーではこのほか、レーシングチーム・ネーデルランド、クール・レーシング、チェティラー・レーシングがブロンズドライバー込みで戦う。
山下健太の参戦チームではハイクラス・レーシングもブロンズドライバーを抱える。2019/20シーズンのフルシーズンエントリーではこのほか、レーシングチーム・ネーデルランド、クール・レーシング、チェティラー・レーシングがブロンズドライバー込みで戦う。

■「ブロンズ義務化」の場合の課題点


この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

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