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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2021.07.12 16:50
更新日: 2021.07.12 21:10

パニス・レーシングが待望の初優勝! ル・マンに向け弾みをつける/ELMS第4戦モンツァ

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ル・マン/WEC | パニス・レーシングが待望の初優勝! ル・マンに向け弾みをつける/ELMS第4戦モンツァ

 7月11日、ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズ第4戦がイタリア、モンツァ・サーキットで行われ、パニス・レーシングの65号車オレカ07・ギブソン(ウィル・スティーブンス/ジュリアン・キャナル/ジェームス・アレン組)が4時間の決勝レースを制した。この勝利は、元F1ドライバーのオリビエ・パニス率いるチームが2016年にLMP2クラスにデビューして以来、初めての総合優勝を飾ったことを意味する。

 モンツァでは今週末、WEC世界耐久選手権の公式戦が初開催されるが、その前週にELMSの今季第4戦が行われた。9日(金)に走行が開始されたイベントは翌10日(土)に予選が実施され、ここではGドライブ・レーシングの26号車アウルス01・ギブソンがポールポジションを獲得。

 これにユナイテッド・オートスポーツの22号車オレカと、開幕2連勝を飾って選手権トップにつけるチームWRTの41号車オレカが続き、パニス・レーシングはグリッド4列目の8番手となった。

 予選と同様に晴天のなか迎えた決勝レース、その序盤はロマン・ルシノフ駆る26号車アウルスがポールから首位を守るも、20周目に22号車オレカと41号車オレカに立て続け交わされ3番手に後退する

 首位交代の約5分後、GTEクラスを戦うプロトン・コンペティションの77号車ポルシェ911 RSR-19がグラベルにスタックしたため、これを救出するためにセーフティカー(SC)が導入された。

 トップを走る22号車オレカとクラス中段からのスタートなった65号車オレカは、この直前に最初のルーティン・ピットを済ませていたことから他チームに対してアドバンテージを獲得した。一方、WRTは燃料が足りなくなり、複数のチームとともにピットクローズ中に緊急の給油を実施。アウルスはSCの退去まで粘ったものの最後はスロー走行となり、こちらも順位を落としている。

2021年ELMS第4戦モンツァのスタートシーン
2021年ELMS第4戦モンツァのスタートシーン

 レース再開後はユナイテッド・オートスオポーツの22号車がレースをリードする展開に。しかしスタートから約90分後、LMP3マシンのスタックでフルコースイエロー(FCY)が出たタイミングで22号車と65号車は同時ピットイン。ここでパニス・レーシングが逆転に成功する。

 その後、キャナルからステアリングを受け継いだアレンは、2スティントを走ってスティーブンスにバトンをつなぐ。この間65号車オレカは首位の座を譲ることなくラップを重ね、最後は125周目にトップチェッカーを受けた。

 2番手につけるユナイテッド・オートスポーツのオレカはレース終盤、スピンアウトしたLMP3カーとの接触を回避するためにコースを外れ、グラベルを走ったことでタイムを失う。これにより65号車を捉えるのが困難となった22号車は、最終的にトップと5.131秒差の総合2位となった。
 
 3位表彰台を獲得した82号車オレカ(JOTA)はさらに30秒弱おくれてのフィニッシュ。4位はチームWRTの41号車で、ポールシッターの26号車アウルスは6位でチェッカーを受けている。

 LMP3クラスはDKRエンジニアリングの4号車デュケインD08・ニッサンが、ユナイテッド・オートスポーツが走らせる2号車らリジェJS P320勢を抑えてポール・トゥ・ウインを達成。GTEクラスでもスピリット・オブ・レースの55号車フェラーリ488 GTE Evoがポール・トゥ・フィニッシュを決めている。

 クラス2位はアイアン・リンクスの80号車、3位にはAFコルセの88号車が入り、さらに4~6番手にもフェラーリユーザーが続いたため、イタリアメーカーは地元モンツァでトップ6独占という結果を残すこととなった。

 ELMSの次戦はル・マン24時間を挟んで9月18~19日、ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで第5戦が行われる予定だ。

LMP3クラスのトップチェッカーを受けるDKRエンジニアリングの4号車デュケインD08・ニッサン
LMP3クラスのトップチェッカーを受けるDKRエンジニアリングの4号車デュケインD08・ニッサン
スピリット・オブ・レースの55号車フェラーリ488 GTE Evo
スピリット・オブ・レースの55号車フェラーリ488 GTE Evo
ELMS第4戦モンツァのウイナーとなった(左)ジェームス・アレン、ジュリアン・キャナル、ウィル・スティーブンス(パニス・レーシング)
ELMS第4戦モンツァのウイナーとなった(左)ジェームス・アレン、ジュリアン・キャナル、ウィル・スティーブンス(パニス・レーシング)


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