長年ファクトリードライバーを務めたアウディから2022年限りで離脱することを発表していたレネ・ラストが、新たにBMWと契約を交わした。3度のDTM王者であり、数々の24時間レースで勝利を重ねてきたラストは、2023シーズンよりBMW Mモータースポーツのファクトリードライバーに名を連ねることになった。
ラストはGT3車両でスパ24時間やニュルブルクリンク24時間、デイトナ24時間などで勝利を収めただけでなく、LMP1やフォーミュラEなどもアウディと戦ってきたが、2022年シーズンのDTMドイツ・ツーリングカー選手権参戦をもって、アウディとの長期のパートナーシップに終止符を打つことを、8月16日に発表していた。
35歳のラストは、BMWがIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に2023年から、WEC世界耐久選手権に2024年から、新型LMDh車両『BMW Mハイブリッド V8』を投入するというタイミングで、メーカー移籍を果たすこととなった。
BMW Mモータースポーツの責任者であるアンドレアス・ルースは、「私はアウディ時代からレネ・ラストのことをよく知っており、今回BMW Mモータースポーツで一緒に仕事ができることを嬉しく思っている」と述べている。
「レネは非常に多才なレーシングドライバーであり、我々のドライバー陣にとって素晴らしい存在だ。彼の成功がそれを物語っている」
「彼はこれまで運転したすべてのクルマですぐに速さを発揮してきた。また、彼は仕事に対して細心の注意を払っており、私はいつもそれに感銘を受けてきた。彼はレースであれ、クルマの開発であれ、多くの分野で我々の大きな助けとなるものと確信している」
ラストはBMWが2012年にDTMに復帰する前にテストを行ったことがあり、キャリアの初期にはフォーミュラBMWにも参戦していた。
「アウディで何年もの成功を遂げた後、自分の新しい挑戦を楽しみにしている」とラストは述べている。
「この数年、BMW Mモータースポーツで行われていることはフォローしてきたし、ずいぶん前には、僕はフォーミュラBMWでモーターレースの第一歩を踏み出したんだ」
「それから20年近く経った今、BMWに戻るというのは素晴らしいストーリーだし、僕にとっては論理的なステップだ」
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