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投稿日: 2019.07.13 20:09
更新日: 2019.07.16 17:23

混沌とする雨の予選内容。敗れた実力者たちとアクシデントの要因【スーパーフォーミュラ第4戦富士予選】《あと読み》

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スーパーフォーミュラ | 混沌とする雨の予選内容。敗れた実力者たちとアクシデントの要因【スーパーフォーミュラ第4戦富士予選】《あと読み》

 ルーキーのふたり、アレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING)と坪井翔(P.MU / CERUMO · INGING)のフロントロウ独占というフレッシュな予選順位となったスーパーフォーミュラ第4戦富士の予選結果。ベテラン、そして実力者たちが低迷してしまった要因はどこだったのか。トラブル、アクシデントの原因とともに予選後のドライバー、チームに聞いた。

 まずいきなり驚かされた予選Q1。ダニエル・ティクトゥムに代わってこの富士からスーパーフォーミュラデビューを果たすことになったパトリシオ・オワード(TEAM MUGEN)が、アウトラップでいきなりマシンをストップさせてしまう。モニターに映った際にはすでにマシンが止まっていたため、何かのトラブルかと思われたが、チームによるとダンロップコーナーでスピンしてしまい、その際、クラッチを切ることができずにエンジンストールしてしまったとのこと。

 今回が初めての日本、そして初めての富士、初めてのSF19にヨコハマタイヤ、その上でウエットコンディションという状況を考えれば、仕方ないと言えばたしかに仕方ない。ただ、エンジンさえ切っていなければ、Q1は20分あるので再トライも可能だっただけに反省点の多い内容となったようだ。

 また、Q1では小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)、そして午前の走行でも好調だった山下健太(KONDO RACING)がタイムが全然伸ばせず、まさかのノックアウトとなってしまった。山下が振り返る。

「ドライのソフトタイヤでは常に5番手の中に入っていたので手応えがあったので、晴れだったらすごく期待していたんですけど、雨のQ1で2周くらいして『あれっ!?』『ダメかもしれないな』と。クルマのグリップのレベルが全然、低い状態でした」と山下。

「このSF19になって雨のテストをしたことがないですし、オートポリスの雨の予選でもウォームアップにもなっていなくてタイヤが温まっていなかったので、ウエットでタイヤが温まるまで走れたのが今回が初めてで雨のデータがなかったので、仕方がないと言えばそうですね、という言い訳です(苦笑)。速い人たちが羨ましいです。スーパーGTで勝てたいい雰囲気はもう、まったくなくなりましたね」と、完敗の様子。

 山下のコメントにあるように、SF19での雨のデータはほぼない状況でのいきなりのウエット予選だったため、セットアップがまったく合っていないまま、アタックしたドライバーが多かった。予選Q1を突破しながら、予選Q2でノックアウトとなってしまったランキングトップの山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)もそのひとりだ。

「ちょっとと言うよりも、Q2はグリップがなくてトップと秒単位で遅かったので、根本的に今回のコンディションにクルマが合っていなかったかなと思います。Q1の走り出しからパフォーマンスはあまりよくなさそうでした。その中でも福住(仁嶺)選手がQ1トップタイムでしたけど、今回は2台で違うセットアップでしたので全部をコピーするには作業が大きくなるのであの時間ではできませんでしたし、Q2でも結局、福住選手もニュータイヤでアタックして僕と同じようなタイムでしたので、今回のニュータイヤに合っていなかったのか、中古タイヤがよかったのか、本当のところはまだわからないですね」と山本。

「ウエットではクルマのレベルが少し低いので、それを上げたかったんですけど、あの予選の短時間では応えを見い出すことはなかなかできませんでした。前回のSUGOで速かったクルマがこの富士の予選では真逆になっているので、これは今のスーパーフォーミュラの難しさですし、もっとSF19とタイヤのことを理解できればどんなコンディションでも速く走れるようになると思います。明日も雨の予報ですので、しょうがいないとも言っていられないので、明日のレースでしっかりと追い上げられるクルマを作りたいと思います」と、山本は予選を振り返った。

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