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スーパーGT ニュース

投稿日: 2018.03.23 09:22
更新日: 2018.03.23 09:26

【崖っぷち折原コラム】可夢偉とコバイライネンに訪れた危機。原因不明の不調に悩まされるチーム

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スーパーGT | 【崖っぷち折原コラム】可夢偉とコバイライネンに訪れた危機。原因不明の不調に悩まされるチーム

 今季、DENSO KOBELCO SARD LC500に小林可夢偉が加入した。チームメイトのヘイキ・コバライネンと合わせて、現在のスーパーGTにおいて、最強のパッケージが誕生したのではないだろうか。昨年、圧倒的な早さを見せたレクサスLC500にブリヂストンタイヤ。そして、エンジニアは何度もタイトルを獲得している田中耕太郎と、望むべく最高レベルのチームといって良いだろう。

 このコータローさんと可夢偉のコンビだが、個人的には以前、スーパーフォーミュラで可夢偉がTeam Le Mansにいたときに結成されるのではないかと期待していた。だがその時は諸事情で実現しなかった。その後、可夢偉はKCMGに移籍し、低迷していたチームを一気に引き上げた。一方のコータローさんも、KONDO Racingのスーパーフォーミュラマシンをポールを取れるまでに仕上げている。今年、カテゴリーが変わったとは言え、2018年にそのコンビが見れることが楽しみで仕方なかった。

 ところが蓋を開けてみると、先日の岡山公式テストでタイムが伸びてこない。もしかしたら、F1やWECマシンドライバー特有の症状「待てない症候群」かと疑った。待てない症候群と勝手に名付けているのだが、マシンが曲がる体勢になるのを待てない感じのことだ。

 F1やWECマシンはステアリングの入力に対して、ダイレクトに反応する。対してGTマシンは、モンスターマシンとは言え車重やシャシー剛性などの面で一段落ちる。そのためステアリングを切ってから、向きが変わるまでに一瞬のタイムラグがあり、ちょっと溜めてからアクセルを開けないとならないらしい。

 常人には理解できないほど些細な差なのだろうが、彼らにとってはその一瞬が果てしなく長く感じられるのだろう。現在、ホンダRAYBRIG NSX-GTのジェンソン(バトン)のタイムが上がらないのも、同じ理由ではないかと勝手に想像している。

DENSO KOBELCO SARD LC500 田中耕太郎エンジニア


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