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スーパーGT ニュース

投稿日: 2018.06.05 12:08

Arnage Racing スーパーGT第3戦鈴鹿 レースレポート

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スーパーGT | Arnage Racing スーパーGT第3戦鈴鹿 レースレポート

ミッションはチームポイント3点奪取! 『鈴鹿 有利不利作戦』発動

 第3戦は鈴鹿サーキットで開催される300㎞レース。46年にわたって夏の風物詩『鈴鹿1000㎞』として親しまれてきた鈴鹿のロングレースが『鈴鹿10時間耐久レース(SUZUKA 10H)』に変わり、SUPER GTのレースは今年からは5月に『SUZUKA GT 300㎞ Fan Festival』として開催されることになった。

 富士ラウンドではミスが積み重なり、完走はしたもののチームポイントは1点と、悔しいレースとなっていた。2016年より次年度に対するグループ分けが細分化され、チームが過酷なSUPER GTのサバイバルレースを生き残っていくには、少しでも多くのチームポイントを取って上位グループに勝ち上がっていかなければならない。

 GT300クラスの場合、優勝チームから1周遅れまで3ポイントが加算されるが、完走したとしても2周以上遅れてチェッカーを受けると1点のみ加算される仕組みとなっている。つまり、1周の距離が長く周回数に差のつきにくい鈴鹿サーキットの特性を活かせば、鈴鹿大会は3ポイントを取るには絶好のチャンスとも言える。

 しかも、コースが長いために、第1スティントをショートにしてピットインしても周回遅れになりにくく、青旗提示される可能性が低いために、安岡選手を第2スティントに持ってくる作戦が取れる。

 加えて、ハイスピードコースの割にエスケープゾーンが小さい鈴鹿サーキットはセーフティカーの入る可能性が高いため、セーフティカーによって上位グループに追いつける可能性もある。セーフティカーのタイミングは計算することができないが、加納選手をスタートドライバーにすることは、全てを有利に運ぶ作戦とも言える。

 富士ラウンドから2週間という短いインターバルの間に、ファクトリーではリヤウイングを新品に交換し、傷んだカーボンパーツを補修して、チームは地元ファンの待つ鈴鹿サーキットに乗り込んだ。

May 19th  Qualifying Day

晴れ/ドライ  気温:20℃→19℃/路面温度:26℃→31℃ 入場者:2万0000人

 予選の行われるこの日、前夜に降った雨は上がって青空となったものの、気温は前日よりも5度以上低く、鈴鹿サーキットは嵐のような強風が吹き荒れる天候となった。時折吹く突風のような風に煽られて、コース上に人工芝が飛ばされる場面もあり、波乱の幕開けが予想された。

 予定通り9時から公式練習が行われた。コースコンディションはドライ。チームは作戦通り、加納選手を決勝のスタートドライバーと想定し、冷えたタイヤでコースに送り出した。冷えたタイヤに苦手意識のあった加納選手だったが、慎重に数周回走行することによりタイヤの感触を掴んだ。

 チームはマシンを繰り返しピットイン、ピットアウトさせてセッティングを確認し、セッション中に出た赤旗のタイミング使って、ドライバーチェンジのシミュレーションも行った。EXE AMG GT3は公式練習の後のサファリの時間も含めて時間いっぱいを走行し、順調に土曜日の午前中のメニューをこなした。

 午後からの予選は予定どおり14時30分から、従来のノックダウン方式でスタートした。まずはQ1突破を目指して安岡選手がアタック。安岡選手は慎重にタイヤに熱を入れながらチャンスを狙い、5周目に1分58秒642をレコード。

 更にワンチャンスあるかに見えたが、赤旗中断となって気を削がれたか、安岡選手はそこでアタックを終了。EXE AMG GT3は、22位とQ2進出を許されなかった。しかし安岡選手の気迫のアタックに、チームは明日のポジションアップを確信し、入念に決勝に向けてのメンテナンスを行った。


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