更新日: 2020.12.08 16:12
#31 TOYOTA GR SPORTS PRIUS PHV apr GT 2020スーパーGT第8戦富士 レースレポート
2020 AUTOBACS SUPER GT ROUND 8
富士スピードウェイ
開催地:富士スピードウェイ(静岡県)/4.563km
11月28日(予選)天候:晴れ コースコンディション:ドライ 観客数:未発表
11月29日(決勝)天候:曇り コースコンディション:ドライ 観客数:未発表
タイヤ無交換を試みるも、パフォーマンスが伴わず…。それでも執念の走りで入賞果たす!
コロナ禍で駆け足の連戦だったスーパーGTも、いよいよ最終戦を迎えることとなり、今年4レース目となる富士スピードウェイで『たかのこのホテル FUJI GT300km RACE』が開催された。FRに改められた、TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV(ZVW52)で、aprは引き続き2台体制で挑み、『#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT』をコンビ2年目となる、嵯峨宏紀選手と中山友貴選手に託す。タイヤは引き続き信頼のブリヂストンを使用する。
今年になってマシンは回を追うごとに仕上がっており、予選で確実に上位につけるのは、その何よりもの証明であるが、決勝になると『普通に』レースさせてもらえずにいる。特にここ2戦はセーフティカー(SC)に翻弄されどおし。
SCランの後にピットに入っては勝機を失うのは明らかであっても、JAF-GTの場合、燃料タンク容量の関係で早く入りたくても入れないという事情がある。せめてSCが入らなければ……。いずれにせよ、今年最後のレースは全車ノーハンディー。本領発揮の期待が込められた。
公式練習 11月28日(土)9:00~10:35
さまざまなことがコロナ禍によって変化を求められた2020シーズンだったが、寒い時期にスーパーGTが行われるのは、どうにも違和感を覚えてならない。昨年、DTMとの最初で最後の交流戦が行われてはいるがGT300はスプリントレースとして開催され、しかも#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTは出場せず。開幕前のテストも寒い時期に行われるとはいえ、レースとなるといつ以来やら……という印象であり、極めてデータの少ない状態で臨まざるを得なかった。
今回も最初に#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTをドライブしたのは中山選手。序盤は予選重視のセットで1分37秒625をマークし、以降は決勝重視のセッティング、タイヤチョイスが試される。前述のとおり、この時期の富士でのデータが少ないことから、大胆な足回りのセット変更を行ってもおり、なかなか周回を重ねることができずにいた。
1時間18分ほど経過したところから、嵯峨選手の走行に。短い周回でピットに戻り、そのつど微調整が行われた。GT300単独の時間帯で、終了間際に嵯峨選手は1分38秒716をマーク。この公式練習での順位は24番手だった。
公式練習の後には、今回もFCY(フルコースイエロー)のテストが行われ、引き続き嵯峨選手が走行。15分間に2回FCYは試され、その合間に1分38秒395が記録されており、本戦に向けては、まだまだ伸びしろはありそうだ。
公式予選Q1 11月28日(土)13:33〜13:43
Q1に#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTはBグループで臨むこととなり、前回同様、中山選手の走行となった。気温は13度、路面温度は17度と、公式予選終了時とほとんど変わらず低いまま。いつも以上に念入りなウォームアップを行い、計測4周目のワンアタックに中山選手はすべてを賭けた。その結果、記録されたタイムは1分36秒999。
しかしながら、Q1突破のボーダーライン上とあって、スタッフ全員が祈るような気持ちでタイミングモニターを見つめるも、チェッカーが振られた直後にタイムアップした車両が何台も……。コンマ08秒及ばず11番手でQ1を終了。#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTは、21番手から決勝をスタートすることとなった。
嵯峨宏紀選手
「走り出しから今ひとつパッとしなくて、曲がらない状況を予選までに対策したつもりでしたが、あまり良くなっていなくて。残念な結果でしたが、これといった打開策がないので、今の所我慢のレースになってしまいそうです。最終戦でこういう状況はつらいですけど、これもレースなんで仕方ないですね」
中山友貴選手
「公式練習ではアンダーステアが強い状況で、いろいろタイヤを試しながら対策していって、予選前にクルマにも改善できそうなところがあったので、修正していたんですけれども……。思いっきりアタックしましたが、思っていた以上にまわりが速かったのと、アンダーステアがあんまり消えていなくて、クルマが曲がらない状況と格闘するような状況でした」
金曽裕人監督
「基本的に今回、無交換を狙って、いつもと違ったタイヤチョイスにしています。でも、それにクルマをまだ合わせ切れていないというのが、いちばんの問題。ですが、明日は大幅にセット変更を施しましたので後方からですけど、今季初トライのタイヤ無交換で、後ろからドンとジャンプアップしようと思っています」