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スーパーGT ニュース

投稿日: 2020.12.04 19:02
更新日: 2020.12.08 16:12

#31 TOYOTA GR SPORTS PRIUS PHV apr GT 2020スーパーGT第8戦富士 レースレポート

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スーパーGT | #31 TOYOTA GR SPORTS PRIUS PHV apr GT 2020スーパーGT第8戦富士 レースレポート

 決勝レース直前に行われる20分間のウォームアップは、前回に引き続きスタート担当となる嵯峨選手からの走行に。#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTは徐々にタイムを上げていき、このセッションのベストタイムとなる、1分38秒435を出した後、ピットイン。中山選手は3周の計測のうち1分39秒135を記したところで、チェッカーが振り下ろされることとなった。ここでの順位は13番手。

 土曜日まで朝晩は冷えるも、日中はそれほど寒くなかったのだが、日曜日になって上空に雲が浮かぶようになると、さすがに寒さを覚えるようになり、実際スタート直前の気温は9度、路面温度は17度。

 決勝のスタートをそつなく決めた嵯峨選手は、オープニングラップのうちにひとつ順位を上げ、さらに2周目、3周目にトラブルを抱えた車両があって18番手に。5周目には1台をパスして17番手に浮上する。今回は序盤のうちにトラブルを抱える車両が相次ぎ、12周目には12番手まで上がることとなる。

 そしてミニマム周回となる18周目を過ぎると、早くもピットに入る車両が続出。前回、前々回のように、セーフティカー(SC)が入った後では勝負権が失われることを危惧しての戦術だ。しかし、#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTに限らず、JAF-GT勢はひたすら我慢。

 幸いSCは入らず、予定どおり23周目に中山選手と交代する。タイヤ無交換で素早くコースに戻された、#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTは、数台を出し抜くことに成功。しかしながら全車がドライバー交代を終えると、ポジションは11番手。入賞まであと1台となっていた。

 しかし、その1台が手強く、上昇の決め手を欠いていたなか、46周目に7番手を走行していた車両が緊急ピットイン。これで10番手に中山選手は躍り出る。前も後ろも離れた状況のなかで、しっかりと走り続けた結果、10位でフィニッシュ。1ポイント獲得したことで、ドライバーズランキングでは18位、チームランキングでは17位。

 決して納得の成果ではないが、テストもままならぬ状況のなか、シーズンを通じ決勝をほぼフルディスタンス走り抜いたことで、多くの収穫を得ることができた。3シーズン目を迎える#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTは、間違いなく今年よりも高い位置からスタートを切れるはずだ。

2020年スーパーGT第8戦富士 #31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(嵯峨宏紀/中山友貴)
2020年スーパーGT第8戦富士 #31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(嵯峨宏紀/中山友貴)

嵯峨宏紀選手

「なんとか死力を尽くして1ポイント獲りました。とはいえ、現在置かれている状況下では無交換しかなかったので、最初からタイヤを使わないよう温存しました。かなりレースは荒れたんですけど、そういうところも『譲るところは譲って、行くところは行って』みたいな感じでメリハリをつけていったんですけど10位が限界でした……。これが今回の実力値なんでしょうね。本来、ポイント獲れたことに満足しちゃいけないチームだと思うし、プリウスのパフォーマンスはもっと高いところにあるはずです。現状を真摯に受け止め、来年に向けてさらに発展させていきたいと思います」

中山友貴選手

「今の車両規則はタイヤ無交換でいかないと、JAF車両はピットで勝負の権利さえないから、そういう作戦でいったんですけど、タイヤが保つか保たないか分からないなか、なんとかギリギリ保たせることができて……。かなりしんどいレースでした。本当に1ポイントだけだったけど、獲れて良かった。やりきったと思います」

金曽裕人監督

「初めてのタイヤ無交換作戦が成立しましたが、クルマのパフォーマンスとタイヤのパフォーマンスを合わせ切れなくて、無交換はできたけど、速さに欠ける状況になってしまいました。クルマがどのタイヤを欲しがって、どうパフォーマンスを出したがっているか、テストも満足にできないシーズン
ですから、1年かかっても明確なところが見えなかったというのが、本当のところです」

「その背景には、TOYOTAを代表するハイブリッドを積んだ日本で唯一のクルマ、このハイブリッド重量分に合わせたシャシーのセッティングをまだまだ探らなきゃいけない、というのがあります。我々が先駆者としてやっている、レーシングカーとハイブリッドの組み合わせというのが、これからの時代はもっと大切なテーマになってくる。時代を切り開くためにも、我々が必ずやらなくてはいけないことだと思っているので、来年はこの融合ができるように進めていきます。ご期待ください」

2020年スーパーGT第8戦富士 嵯峨宏紀(#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)
2020年スーパーGT第8戦富士 嵯峨宏紀(#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)


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