更新日: 2018.08.03 16:10
ニュル最速のホンダ・シビック・タイプRは一般公道でも走りの楽しさを味わえるか/市販車試乗レポート
ホンダが究極のFFスポーツカーとして生み出した、シビック・タイプR。このクルマのサーキットでのポテンシャルはさまざまなメディアが太鼓判を押しているし、レースでの活躍はオートスポーツwebでもお伝えしているとおりだ。
乗ったことがある人ならご存じだろうが、シビック・タイプRは“硬い”印象がある。では、新型のFK8型の一般公道での乗り味はどうなのだろうか。編集部で各方面を検証してみた。
2017年の9月に満を持して登場したFK8型のシビック・タイプR。日本市場でシビックのタイプRが一般発売されるのは、台数限定で発売されたFN2型、FK2型を除くと2010年に発売が終了したFD2型以来、7年ぶりとなる。
![FK8型ホンダ・シビック・タイプR](https://cdn-image.as-web.jp/2018/08/01215142/IMG_4915-300x200.jpg)
![FK8型ホンダ・シビック・タイプR(サイド)](https://cdn-image.as-web.jp/2018/08/01215159/IMG_4995-300x200.jpg)
![FK8型ホンダ・シビック・タイプR](https://cdn-image.as-web.jp/2018/08/01215156/IMG_4963-300x200.jpg)
シビック・タイプRは6速マニュアル・トランスミッションのみの設定で、車両価格も450万円と、国産車としては簡単に手を出すことが難しい価格帯となっている。また、走りのパフォーマンスを向上させるための空力パーツをこれでもかと盛り込んだデザインにも、賛否が分かれるところだろう。個人的には、ひと目見たら誰もが振り向くようなアグレッシブなデザインは嫌いではない。
![FK8型ホンダ・シビック・タイプR(フロント)](https://cdn-image.as-web.jp/2018/08/01215144/IMG_4930-300x200.jpg)
![FK8型ホンダ・シビック・タイプR(リヤ)](https://cdn-image.as-web.jp/2018/08/01215147/IMG_4938-300x200.jpg)
“R”の名が示すとおり、シビック・タイプRはサーキットという環境下でこそ走りの楽しさを存分に味わうことができる。一方で、今までのモデルは一般公道での乗り心地は“キツい”と評価されることが多い。筆者は2008年型のFD2型を運転した経験があるが、一般の道路を長時間運転した後の疲労感はかなり応えるものがあった。また、路面からの衝撃もひとりで運転するときはあまり気にならないが、助手席や後部座席に乗る人には大きな負担となってしまう。
新型のFK8型も一般公道での乗り心地は“キツい”のか。実際にドライブして体感してみた。
■強力なエンジンパワーが滑らかな加速をもたらす
シビック・タイプRと対面し、いざコクピットへ。シートに座り込むと視点は低く、ドライビングポジションはスポーツカー然としていることに気づかされる。標準装備の赤いスポーティーなシートもほどよく体を支えてくれて、長距離ドライブでも疲れにくい印象を持った。
![タイプR専用設計の赤いシートはかなり派手だが、走行時はしっかりと体を支えてくれる](https://cdn-image.as-web.jp/2018/08/01215123/IMG_5214-300x200.jpg)
![車体が低くいが、乗り降りはスムーズにできる](https://cdn-image.as-web.jp/2018/08/01215057/IMG_5156-300x200.jpg)
![シートに座り込むと視点は低く、ドライビングポジションはスポーツカー然としていることに気づかされる](https://cdn-image.as-web.jp/2018/08/01215212/IMG_5110-300x200.jpg)
![シートはほどよく体を支えてくれるため長距離ドライブでも疲れにくいと感じる](https://cdn-image.as-web.jp/2018/08/01215059/IMG_5169-300x200.jpg)
エンジンを始動すると、表示される赤いスピードメーターがやる気を掻き立てる。しかし、今回は一般公道でのインプレッションのため、スピードを出したいという気持ちを抑えつつ、ギヤをニュートラルから1速に入れ、走る出すと__。本当に驚いた。オートマチック車のように滑らかに加速することができたのだ。
FK8型のシビック・タイプRには、最高出力320馬力、最大トルク400N・mを発揮するタイプR専用設計の2リッターVTECターボエンジンが搭載されている。前輪駆動であることを踏まえると、驚異的なパワーを発揮するエンジンだけに、慎重にアクセルを踏まなければならないのかと考えたが、まったくの杞憂だった。 むしろ、このパワーが発進や加速をスムーズにしてくれる。
![FK8型ホンダ・シビック・タイプRの車内(フロント)](https://cdn-image.as-web.jp/2018/08/01215113/IMG_5196-300x200.jpg)
![FK8型ホンダ・シビック・タイプRのハンドル回り](https://cdn-image.as-web.jp/2018/08/01215104/IMG_5183-300x200.jpg)
![カーボン調のパネルはコクピットをスポーティに演出](https://cdn-image.as-web.jp/2018/08/01215116/IMG_5200-300x200.jpg)
![FK8型ホンダ・シビック・タイプRのセンターコンソール](https://cdn-image.as-web.jp/2018/08/01215101/IMG_5175-300x200.jpg)
![2リッターVTECターボエンジンの強力なパワーが滑らかな加速をもたらしてくれる](https://cdn-image.as-web.jp/2018/08/01215136/IMG_5300-300x200.jpg)
ギヤチェンジする際のシフトの感触も良好。マニュアル車にあまり慣れていない筆者でも、シフトダウンする際は、標準で備わっているレブマッチシステムがエンジン回転数を自動でシンクロさせてくれるおかげで、自ら完璧なヒール&トゥを決めたような錯覚に陥ることもできる。