2017年にフルモデルチェンジを果たして5代目となったレクサスの旗艦モデル『LS』が改良を受け、静粛性と乗り心地など走りの基本性能の徹底的なつくりこみを断行。DNAである静粛性と乗り心地のたゆまぬ進化を追求するとともに、内外装でさらなる質感を手にして、この11月19日から発売開始に。
また、高速道路などの自動車専用道路での運転において、車載システムが車線・車間維持、分岐、レーンチェンジ、追い越しなどを支援する最新の高度運転支援技術“Advanced Drive(アドバンスド・ドライブ)”搭載車も2021年度の発売を予定している。
1989年に初代が米国でデビューして以降、その高い静粛性と快適性でまさにブランドの“フラッグシップ”として世界をリードした『LS』が、そのDNAである静粛性と乗り心地のたゆまぬ進化を目指し、細部におよぶアップデートを受けた。
その項目はタイヤの内部構造からシートに座った際の質感、日常走行領域での加速レスポンスなど、静粛性や乗り心地をはじめとする走行性能に関係するパーツや制御の隅々にまで及び、徹底的な作り込みが目指された。
LS500の搭載するV35A-FTS型3.5リッターV型6気筒ツインターボは、過給圧を制御する電動ウェイストゲートバルブの開度を緻密に制御し、アクセル操作に対して発生するトルクの精度を高め、使用頻度の多い走行領域でのエンジントルクの立ち上がりを向上させた。
その燃焼室形状も最適化することで出力、燃費性能、静粛性を向上。コンロッド形状の最適化やクランクシャフトのクランクピン径を拡大することで、軽量化と剛性向上による優れた静粛性を両立し、さらに可変バルブタイミング機構(VVT)を油圧制御化し、ここでも軽量化を図るとともに、オイルコントロールバルブをVVT内部に配置することで油路を短縮し、応答性の向上も実現している。
また、10速の多段式ダイレクトシフト-10ATもシフトスケジュールを変更し、ギヤ段を維持したまま加速できる領域を拡げることでシフトダウン頻度を低減。足元ではランフラットタイヤの縦バネ剛性、スタビライザーバーのばね定数、バウンドストッパーの先端剛性を最適化し、エンジンマウント内のオリフィスを変更することで減衰特性の変更も行い、室内に伝わる振動や衝撃を和らげた。
その仕上げとして、減衰力可変ダンパーAVSも新たに設計した油圧制御用ソレノイドにより、制御バルブの流路を拡大。これにより減衰力を低減し上質な乗り心地を手にするとともに、減衰力の可変幅拡大により優れた操舵応答性と安定性を実現している。