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クルマ ニュース

投稿日: 2021.02.24 17:33
更新日: 2021.02.24 20:35

ゴードン・マレー『T.50sニキ・ラウダ』発表。4億円超、25台限定のサーキット仕様車

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クルマ | ゴードン・マレー『T.50sニキ・ラウダ』発表。4億円超、25台限定のサーキット仕様車

 ゴードン・マレー・オートモーティブ(GMA)は2月22日、車両後部に大型のファンを備えた『ゴードン・マレーT.50』と並行して設計、開発されたサーキット仕様の新型モデル『T.50sニキ・ラウダ』を発表した。

 3度のF1ワールドチャンピオンである故ラウダの名が冠され、彼の誕生日に発表されたこのクルマは、元F1カーデザイナーのマレー率いるゴードン・マレー・オートモーティブが作り上げた、「トラック上でこれまでにない体験を可能にする」まったく新しいサーキット専用モデルだ。

 究極のパフォーマンスを得るため、車両設計にあたってはベース車であるT.50から数百ものコンポーネントが変更され、その重量は公道仕様から134kg軽いわずか852kgに抑えられている。

 それと同時にコスワース製3.9リットルV型12気筒エンジンの設計にも手が加えられ、エンジン自体の軽量化を実現しながら最高出力は+48PSとなる711PS/11500rpmに。最大トルクも485Nm/9000rpmに引き上げられた。これによりパワー・トゥ・ウエイトレシオは自然吸気のLMP1カーを上回る数値の835PS/tとなっている。

 トランスミッションはT.50がHパターンを採用している一方、T.50sではXトラック製の特注6速パドルシフトギアボックスに変更された。

中央のフィンとつながったリヤウイングはデルタ(三角形)型になっている。
中央のフィンとつながったリヤウイングはデルタ(三角形)型になっている。

 デザインの面ではロードゴーイングカーであるT.50から、直径400mmの回転翼が引き継がれ“ファンカー”の特性を継承。合わせて大型のリヤディフュザーと新たにデルタウイングが与えられ、より効率的にダウンフォースを獲得することが可能に。T.50sの最大ダウンフォース量は1500kgに上る。

 この他、T.50sでは安定性を高めるために追加されたセンターフィンをはじめ、フロントスプリッターやダイブプレーン(カナード)、エンジンとトランスミッションの冷却用に設置されたサイドダクトなどが付与されているが、それらは個々の目的を果たしながらもベース車の純度を失わせることなく、エレガントな外観を作り出している。

 マレーは「T.50sのスタイリングは完全にエアロダイナミクスを追求した形となっているが、それでも魅力的だ」と認める。

「T.50から引き継がれたボディパネルは1枚もない。しかし、ロードカーが非常に強力でクラシックな形状をしているため、(T.50sも同じように)輝きを放っているんだ」

ゴードン・マレーT.50sニキ・ラウダ
ゴードン・マレーT.50sニキ・ラウダ

 有事の際にドライバーの身を守る6点式ハーネスを備えたフルレーシングカーボンシートが車両センターに配置される独自のインテリアも、T.50から踏襲された特徴のひとつだ。

 しかし、T.50sでは定員が1名少ない二人乗りとなり、運転席の左後方に設置されるパッセンジャーシートはそのままに右後方のシートが取り外され、代わって消火器システムが備え付けられた。なお、助手席なしでのオーダーも可能だという。

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