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F1 ニュース

投稿日: 2017.07.13 08:00
更新日: 2017.07.12 20:09

今宮純が語るF1日本GP、今年だからこその鈴鹿の見どころ

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F1 | 今宮純が語るF1日本GP、今年だからこその鈴鹿の見どころ

■2016年の予選の明暗を分けたセクターポイント

2016年 F1日本GP PPを獲得したニコ・ロズベルグ
2016年 F1日本GP PPを獲得したニコ・ロズベルグ

 1列目メルセデス、2列目フェラーリ、3列目レッドブル、きれいに色分けされた昨年のトップ6グリッド。PPは3年連続ニコ・ロズベルグ、またもルイス・ハミルトンは逃し、一度も獲得できない鈴鹿コンプレックスを口にした。

 超接戦になった昨年の日本GP予選タイムアタック。メルセデス勢は0.013秒差、フェラーリ勢も0.079秒差、レッドブル勢が0.062秒差。チームメイト同士これほどの僅差は極めて稀なこと。ではどこでタイム勝負が決したのか。

 予選セクター3タイム順位は1位ロズベルグ17秒545、2位ハミルトン17秒549、3位キミ・ライコネン17秒663、4位セバスチャン・ベッテル17秒724、5位フェルスタッペン17秒769、6位リカルド17秒867……ここだった。

 西コースのスプーンを立ち上がり、バックストレート途中からがセクター3、130Rとシケインと最終コーナーがある。ドライならほぼ全開で高速130Rを駆け抜け、シケインにヘビーブレーキング進入。

 右・左と切り返す俊敏な回頭性でボトムスピードをキープ、出口でのトラクションが重要になる。そして最後のコーナー、近年難易度が上がり(しばしばハーフスピンも)、旋回速度を高く維持してメインストレートにつなげなければならない。

 点と線のコーディネーション、鈴鹿のキーゾーンはここだ。3つの点とは130R、シケイン、最終コーナー。それぞれを高速線で結び、1周アタックを完成するのだ。

 どのサーキットも最後のセクターまで来ると、タイヤ特性はさまざまな意味で限界域にさらされる。タイヤ表面がオーバーヒートしてグリップが変調、前後4本バランスの差異がハンドリングを惑わせる。

 鈴鹿の場合、その状態で最高速コーナリング(130R)が強いられる。さらに最大減速(シケイン)を数秒後にしなければならない。そして最高トラクション(最終コーナー)で下る18番目のカーブ。ドライバーは最後までありったけの集中力でマシンとタイヤのバランスをコントロール。全身×全霊×全力の1周=90秒間が見る者をひきずりこむ。


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