F1ドイツGP初日、ジェンソン・バトンは午後のフリー走行のロングラン中、目に違和感を覚えて緊急ピットインした。その後、メディカルセンターで左目に異物が入っていることが判明したため、大事をとってサーキットから約20km離れたマンハイム市内の病院へ行き、異物を取り除くとともに、目を洗浄し、事なきを得た。
チームは「ブレーキのカーボンの破片が入り込んだのではないか」としている。しかし走行中はヘルメットをかぶっていたのに、どのようにしてバトンの目に入り込んだのだろうか。
現在F1で最大シェアを誇る、アライヘルメットの現地サービスマンを務めるピーター・バーガーによれば「バイザーを閉じた状態で、ブレーキのカーボンの破片が入り込むことは考えられない」という。
バイザーとヘルメットのシェルの間には隙間があるように見えるが、その奥にバイザーとの隙間を埋める役割を果たすクッション性のあるストッパーが開口部分を覆っているため、密閉性は想像以上に高い。
しかし、ベルのサービスマンは「バイザーとヘルメットの密着性に問題があったのではないか」と指摘する。ただし、それは「アライ製では考えられない」とバーガーは自信を持っている。
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