スペイン・バルセロナで行われたF1プレシーズンが終了し、3月15日~17日に開幕するF1オーストラリアGPを待つのみとなった。連日のテストを終え各チームの仕上がり具合が気になるところ。果たして昨シーズンから勢力図は変わるだろうか。今回はピックアップした5チームの展望を紹介していく。第5回はトロロッソ・ホンダだ。
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レッドブルへのパワーユニット供給開始の影に隠れがちだが、ホンダはトロロッソとのパートナーシップ2年目のシーズンを迎える。優勝や表彰台争いに間違いなく絡まねばならないレッドブルのコンビとはまた別に、トロロッソは中団グループのなかでどれだけの存在感を示せるか。
好材料は多い。ホンダは2019年のパワーユニット(PU/エンジン)供給体制について、レッドブルによりリソースを注ぐのではなく、2チームの間に「プライオリティはつけない」としている。つまりトロロッソにとっては、単独供給だった2018年同様の手厚いサポートが保証されるということだ。
また昨年のトロロッソは、マクラーレンからの引き抜きにあい、シーズンの大半をテクニカルディレクター不在で過ごした。だが、離脱時期が早かったことで、逆に2019年の新車「STR14」の開発への影響は少なくて済んだ。テクニカルディレクター後任は内部昇格とし、開発の継続性が途切れることはなかったからだ。
ホンダPUとのパッケージングは新車でさらに洗練度を増し、冷却効率が高められた結果、空力的に重要なサイドポンツーンのコンパクト化が図られた。インテークダクトの周辺処理には、トレンドとなる“フェラーリ型”の作風が新たに採り入れられている。
ノーズはキープコンセプトだが、フロントウイングはこれもフェラーリと同様にフラップの両端を下げてタイヤとの気流干渉を抑止する手法だ。また、“親チーム”のレッドブルもホンダ製パワーユニットを採用したことで、カウル内部の機械的パーツはかなり共有化ができたはずだ。