*フェラーリ チームメイトのポイント比較
ランキング4位:セバスチャン・ベッテル(156点)
ランキング5位:シャルル・ルクレール(132点)
新鋭ルクレールは早く自己証明しなければという意識を強め、開幕からプレッシャーにひるまずプッシュしていた。(個人的には1970年代に大抜擢された故ジル・ビルヌーブのように映った)。ベッテルとはやや違う走行ラインを描き、鋭くクイックな攻めたコーナー・ワーク。もしも御大エンツォ・フェラーリが存命でいらっしゃったなら、惚れ込んだことだろう(ゴッドファーザー好みのタイプだ)。
第2戦バーレーンGPでパワーユニット(PU/エンジン)のトラブルによって勝利を逃したルクレール。その心理的なショックが残っていたのか、第4戦アゼルバイジャンGP予選Q2で狭い8コーナーでクラッシュ。手前7コーナーの脱出は速くキープして行ったが減速ポイントがずれた。オーバースピードだった。
「ぼくはバカだった」と自分を責めるルクレール。フェラーリ4戦目の自虐的な言葉に率直な性格が感じられた。それからは予選時の“自己リミット・ゾーン”を設定し直し、セットアップ方向性も変えていった(ようだ)。
それをベッテルが察知しないはずはない。前半終盤2戦に連続表彰台、レース・メーキングにおいてタイヤケアなど経験力を示してみせた。前半戦ルクレールのレッスン1は無我夢中にアタック、レッスン2は実戦研究に励んだ。後半これからは自己啓発のレッスン3に取り組んでいくだろう。