同じく今季6度目の表彰台を獲得し、この時点で選手権首位に返り咲いた2位バプティスタも「僕らはとても早くからカートを始めていて、その頃から一緒に競争していた」と旧知の仲である勝者を称えた。
「今日、僕らはブラジル・モータースポーツのメインカテゴリーに来て、信じられないほど素晴らしい景色を見ている。僕も8番手からスタートして良いレースができたし、今日僕らが何を達成したのか、そして明日は何ができるのか。とても楽しみだよ」
そう語ったバプティスタは、明けた日曜に主役の座を射止めることになり、スタート以降も首位を守ったポールシッターのラファエル鈴木は、義務ピット消化後に無念のギヤボックス故障を抱えて戦列を去る。
シリーズ“3連覇”経験者ダニエル・セラ(ユーロファーマRC/シボレー・クルーズ)も巻き添えとなったオープニングラップの波乱以降、静かな展開となったレースは、終盤に首位バプティスタの背後に今季好調を維持するフェリペ・マッサ(TMGレーシング/シボレー・クルーズ)が浮上してくる。
しかしこのレースウイークでポイントリーダーの座から陥落したマッサは、2位チェッカー後の再車検で車両規定違反が発覚。すぐさま宣告された失格処分に対しチームは控訴する意向を表明したものの、これにより“もうひとりのバプティスタ”である26歳の兄ヴィトールが昇格し、3位にペテコフが続くリザルトとなった。
「信じられない週末で、もう言葉もないよ!」と、このラウンドで獲得可能な137ポイントのうち全体の95%に迫る130ポイントを獲得した21歳のフェリペ・バプティスタ。
「ここまでの8戦で7回目の表彰台を、こうして兄と共有する機会を得られたことは、まさに魔法のようだ。僕らの祖母は先週亡くなったけれど、きっと祖母がこのレースで僕たちを祝福し、ふたりを表彰台に連れてきてくれたんだ……」
いよいよシリーズ後半戦に突入するSCBの第9戦は国境を越えて隣国アルゼンチンへと向かい、10月4~6日に首都ブエノスアイレスのアウトドローモ・オスカー・ファン・ガルベスにて勝負が繰り広げられる。


