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海外レース他 ニュース

投稿日: 2018.08.27 06:30
更新日: 2018.08.27 10:08

セアトのエキゾースト違反で揺れる北欧ツーリングカー。並走テストを望む声も

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海外レース他 | セアトのエキゾースト違反で揺れる北欧ツーリングカー。並走テストを望む声も

 8月の第3週に開催されたSTCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権の第4戦カールスクーガにて、2018年の選手権を席巻してきたPWRレーシングのセアト・クプラTCRが規定に反する形状のエキゾーストを使用していた問題で、レースディレクターを務めたボリエ・ブローメンは「改めて(性能上の)アドバンテージがあった」との見解を表明した。

 スウェーデンのモータースポーツ連盟であるSBF(スウェディッシュ・モータースポーツ・フェデレーション)が任命し、カールスクーガの週末でレースディレクターを務めたブローメンは、地元の日刊紙であるダーゲンス・ニュヘテルに対し「PWRレーシング・セアト・ディーラーチームの使用していた排気管の形状は、明らかに彼らのマシンに性能上の利点を与えていた」との意見を述べた。

 予選で1~3番グリッドを独占し、レース1でダニエル・ハグロフ、フィリップ・モーリンがワン・ツー・フィニッシュ。レース2ではミカエラ-アーリン・コチュリンスキーが、シリーズの歴史上初となる女性ドライバーによる勝利を挙げたかに思われたPWR勢だが、このいずれのリザルトも車両規定違反により霧散。リザルトからの全面除外という後味の悪い結末を迎えていた。

「自分たちが気にいる物だけをつまみ食いするような真似は許されない。我々の世界ではこれは非常に明快な原則で、ホモロゲーションシートに記載された画像を見るだけで、その判断は可能になるんだ」と説明するブローメン。

「規則がどのように解釈されたかを話し合うことは可能だが、彼らが実際に行ったことの結果により、その他のクルマより明らかに高いレベルの性能を発揮していたのは事実なのだ」

 この結果、WorldRX世界ラリークロス王者のヨハン・クリストファーソン擁するKMS(クリストファーソン・モータースポーツ)や、大ベテランであるフレデリック・エクブロムが所属する選手権の古豪WCR(ウエスト・コースト・レーシング)らは、シリーズ前半戦のリザルトについても精細な再調査が必要との見方を強めている。

 そのKMSが運営するフォルクスワーゲン・ディーラーチーム・バウハウスは、PWRレーシングの使用した排気構成が性能的利点をもたらすかどうかを検証するべく、STCCの次戦に先立ちテストを行うことを提唱している。

R1で勝利を飾っていたチームオーナー兼ドライバーのダニエル・ハグロフ
世界王者である息子を擁して2018年シーズンに挑んでいるKMSは、並走テストを提案

■同一パッケージのフォルクスワーゲン陣営「本当に理解できない現象」


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