4月24~25日の開幕戦ゴイアニアでも勝利を飾ったSCBストックカー・ブラジルのディフェンディングチャンピオン、リカルド・マウリシオが新型コロナウイルス(COVID-19)陽性反応となったことを受け、所属するユーロファーマRCは5月15~16日にサンパウロで開催される第2戦インテルラゴスに向け、代役として現フォーミュラE王者のアントニオ・フェリックス・ダ・コスタを起用すると発表した。
ブラジル最高峰の“ハコ車”シリーズで3冠を獲得するマウリシオは、同じくシリーズ3連覇の偉業を達成したWEC世界耐久選手権レギュラーのダニエル・セラとともに、開幕ゴイアニアを制圧する快調なシーズンスタートを切っていた。
しかし、第2戦を前にしたCOVID-19テストの結果、本人は「至って元気で、軽度の症状しかない」と語るも、陽性反応が出たことで参戦不可に。チームはマウリシオの回復を願いつつ、これまで高額賞金の“ミリオン・レース”や多くの海外ゲストが招待される“ダブルス”の経験者、ダ・コスタに白羽の矢を立てた。
DTMドイツ・ツーリングカー選手権参戦を経て、WEC世界耐久選手権のLMP2などでも活躍するダ・コスタは、創世記から電動シングルシーターでも積極的に活動し、DSテチーター移籍の2019-20シーズンでは自身初のシリーズチャンピオンに輝いた。
今季も同チームからABBフォーミュラE世界選手権に参戦するダ・コスタは、直近のモナコE-Prixを制した勢いそのままに、この木曜にもブラジル入りする予定だという。
「この段階で、リカルド・マウリシオとユーロファーマRCを代表する立場でレースを戦うのは、僕にとって大いなる名誉であると同時に大きな責任を感じる」と語ったポルトガル出身のダ・コスタ。
「今回はぶっつけ本番の週末で時間との戦いになるだろうし、以前に僕がドライブしたSCBのマシンとは、その速さもフィーリングも異なるだろうと覚悟している。でもトップチームの彼らとともに、集中して臨みたいと思っているよ」