STCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権で、2021年にドライバーズランキング2位を獲得したミカエラ-アーリン・コチュリンスキーは、長年所属したPWRレーシングとの契約を更改せず、2022年は「ほかのプログラムを探している」との意向を明かした。
また、WTCR世界ツーリングカー・カップ経験者であるアンドレアスとジェシカのバックマン兄妹は、新シーズンに向けそれぞれの主戦場を選択。兄アンドレアスはレストラップ・レーシングに加入して地元シリーズに本格復帰し、妹ジェシカはTCRドイツ・シリーズでヒュンダイ陣営のROJAモータースポーツへの移籍を表明している。
2017年に同チームからSTCCデビューを果たした現在29歳のコチュリンスキーは、昨季より創設された電動オフロード選手権『Extreme E(エクストリームE)』でも活躍。シリーズにワンメイクタイヤを供給するコンチネンタル・タイヤの開発ドライバーを務めつつ、2021年はジェンソン・バトン率いるJBXEから参戦し、2022年は心機一転、ニコ・ロズベルグが創設した初年度のチャンピオンチーム、ロズベルグ・Xレーシング(RXR)に移籍して、サウジアラビアでの開幕戦『Desert X Prix in NEOM』で初優勝を飾っている。
そのコチュリンスキーが並行して取り組んできた地元のTCR規定ツーリングカー選手権STCCでの活動に関して、数シーズンにわたり王者ロバート・ダールグレンと組んできたペアを今季は解消し、シリーズを離れることが発表された。
「2022年に関して、私はPWRとのSTCC活動継続を見送ることになった。活動の主軸として、今季もエクストリームEの全5戦に出場することが優先事項になるため、STCCに代わるほかのプログラムを検討しているところよ」と、2021年STCCでは2勝と11度の表彰台を記録したコチュリンスキー。
「今季に関してはPWRでドライブしないことを決めたけれど、将来どうなるかは分からない。今年は一緒にレースを戦えない可能性が高いけれど、これで関係が終わり……というわけではないしね」
その言葉を裏付けるように、まだ確定したプログラムではないとしつつ、PWRレーシングは今季STCCが開催されるイベントの週末に、彼女がチームの一員になる可能性があることを否定していない。
「現在、STCCの週末にミカエラが協力してくれるソリューションについて話し合っているが、現在そのトピックについてはこれ以上コメントすることはできないんだ」と、自身もドライバーとしてWTCRやSTCCを戦ったPWR共同オーナーのダニエル・ハグロフ。
「我々はミカエラとの関係や、これまでともに協力して達成してきたことに非常に満足しているが、最高の瞬間はまだ共有できていない。その刻が将来的に訪れることを信じているよ」