すると日曜レース1はコロネルの予想どおりスタートからヒョンデを引き離し、最大2.4秒ものマージンを構築。終盤には新たな僚友となるフランコ・ジロラミ(コムトゥユーPSSチーム・アウディスポーツ/アウディRS3 LMS 2)が背後に迫ったものの、0.798秒差でコントロールしてチェッカー。コロネルは今季初勝利を挙げるとともに、コムトゥユー陣営がワン・ツー・フィニッシュを決めてみせた。
「最初の数周はヒョンデに対してプッシュしなければと思っていた。でもタイヤの匂いがして少し煙が出始めたから、その後はマネジメントに徹したよ」と勝者コロネル。
「良いコントロールだったし、クルマはとてもとてもドライブがイージーだった。完璧な感触で、すべてが制御下にあるのは最高だ。冬の間も多大な努力を払ってきたし、僕が家にいないことで問題が発生することもある(笑)。でもそれもすべて勝利で帳消しだ。まさに『Winner takes it all』だよ!」
続くレース2もアウディの速さは衰えず、リバースポールから発進したダヴィドフスキーが、クリム・ガブリロフ(ボルケーノ・モータースポーツ/クプラ・レオン・コンペティションTCR)とぺぺ・オリオラ(ブルタル・フィッシュ・レーシング/FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR)を従え、参戦46戦目にして自身初のシリーズ初優勝を達成。
前ヒートから電装系トラブルを抱えていたシリーズ復帰の元王者ジョシュ・ファイルズ(ターゲット・コンペティション/ヒョンデ・エラントラN TCR)は、左フロントのボディワークがタイヤに接触する不具合で後退し、ハルダー兄妹率いるハルダー・モータースポーツの2台はエンジン換装ペナルティで最後尾に回り、ポイント獲得はならず。
この週末2位と4位に入った勝者ダヴィドフスキーの“ドライビングコーチ”も務めるジロラミが選手権首位の座を固めたTCRヨーロッパ・シリーズ。続く第3戦は6月18~19日にベルギーのスパ・フランコルシャンで争われる。



