11月11日、神奈川県厚木市の日産自動車株式会社テクニカルセンター(NTC)で『クルマ未来祭2012』と銘したイベントが開催され、往年の名車のデモランなど、さまざまなイベントが開催された。

 イベントサブタイトルに「ようこそ、日産の秘密基地へ──」と名付けられているように、日産自動車の開発を行うNTCは日頃機密に守られているが、この日のイベントでは周辺住民、社員の家族等が朝から詰めかけた。催しは日産自動車の歴史、現在行っている技術の紹介や模擬店、クラブ活動など56のイベントが用意された。

 ニッサンリーフや、R35 GT-R同乗体験や名車パレードのような、自動車メーカーならではの動的イベントに加え、脳波でオモチャのクルマを動かす体験や、車体溶接、塗装、組み立て工程など、自動車の製造工程にかかわる過程の見学やムービーングベルト風洞公開なども開放された。フルカーボンのスカイラインのモデルに可視化された霧を吹き付けボディを流れる気流には、訪問した人たちも興味深げだった。

 来場者の顔ぶれを見ていると、かつては周辺住民と従業員家族・友人知人といった限られた人たちだったが、今回は社員OBが子、孫と一緒に訪問しているという年齢層の厚みを感じたことと、女性同士で訪れて、各部署で公開された自動車の製造工程を熱心に聞く歴女ならぬ「メカ女」も目立った。

 今年の鈴鹿サーキット50周年に向けて、同社の名車再生クラブによってレストアされた『プリンスS54スカイラインGT(通称スカG)』の「再生完了宣言式」も、同社志賀俊之社長、山下光彦副社長の出席で行なわれた。

 志賀社長は「スカイラインGTがポルシェと戦った日本グランプリの時は小学生だった。あのレースで日本車もやれるとみんな自信を持てた。来年ニッサンも80周年を迎えるので、自分たちの歩んだ歴史を大事にしたい」とコメント。

 山下副社長も「名車再生クラブでは年に1台のレストアを行なっているが、座間記念庫にはまだ400台あるから当分レストア車両には間に合うだろう(笑)」とコメント。ゲストには第2回日本グランプリGT2クラスで2位に入ったドライバー、砂子義一氏も出席。当時の思い出を語った。

 その後志賀社長がレストアされた「スカG」のエンジンを始動して宣言式も終了。

 昼からはこのスカGをはじめとした名車パレードが行われ、フェアレディやB10サニー、510、910ブルーバードの生産車の他に、1958年豪州一周ラリー『モービルガス・トライアル』に出場したダットサン210富士号、桜号をはじめとした歴代のレーシングカー/ラリーカーがデモンストレーション。

 S30フェアレディ240Zには柳田春人、R31 リーボック・スカイラインGTS-Rには長谷見昌弘、R31スカイラインGTS-R、R32 GT-Rには星野一義が、NISSAN LEAF NISMO RCは松田次生がステアリングを握り、来場者の前でデモンストレーションを行なった。

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