2011 AUTOBACS SUPER GT Rd.2 Fuji, Final Race 2011.5.1

 天気予報の通り午前のフリー走行から富士スピードウェイは雨模様。チームは決勝に備えて決勝に使うタイヤのスクラブを中心に走行した。スタート進行が始まっても雨はやまず雨脚はさらに強くなってきたため、チームは急遽予定していたタイヤをあきらめ別のタイヤに変更した。レースはセーフティーカーの先導で始まり、6周目にやっとスタートをきった。スタートドライバーは武藤。グリッド上で変えたタイヤの感触は良く、武藤は徐々に順位を上げていき、22周目には8 位までポジションアップする。雨のせいでフロントウインドウが曇ってしまうトラブルが出ており前も横も殆ど見えない状況の中、武藤は集中力を切らさずに34周目に8位で小林につないだ。タイヤの状態が非常に良かったのと、さらに順位を上げるべく、チームはタイヤ無交換の作戦をとった。小林は12位でコー スに復帰。安定したペースで周回を重ね8位までポジションを戻したが、先頭集団が60周目に入った時点で赤旗中断になりレースはその時点で終了となった。 レギュレーション上、赤旗が出る前の周の順位が結果となるため、正式結果は9位となり、2ポイントを獲得した。

鈴木亜久里監督のコメント
「今回のレースは若い二人のドライバーが本当に良く頑張ってくれた。このような難しいコンディションをノーミスで走り切るのはなかなか出来ない事だからね。彼らはさらに経験を積んでいけば良いドライバーになれると思う。あと、開幕戦でポイントを獲れたのも嬉しいね。非常に内容の良いレースだったけど、気を緩めずに次回の岡山の準備をしたいと思います。」

伊与木エンジニアのコメント
「序盤にフロントウインドウが曇ってしまった事は想定外だったのですが、武藤が頑張ってくれたおかげで1回のピットインで済みました。そこで順位を上げる事が出来たのはこのレースで大きかったですね。また、タイヤの状態も良かったので第2スティントでは順位を上げるべくタイヤを換えずに走行しました。経験が少ないドライバー2人がこのような難しいコンディションでミス無くポイントを獲れたのは本当に良かったです。彼らの頑張りを褒めてあげたいです。」

武藤英紀のコメント
「雨量が多いこのようなサバイバルレースではコースに残る事が大切なので、慎重に走りました。途中フロントウインドウが曇ってきてピットに入りたかったのですが、ピットから励ましの無線が入って、なんとか集中力を切らさずに走行を続ける事が出来ました。後は小林がよく頑張ってくれたので、ポイントを獲れたと思います。」

小林崇志のコメント
「寿命が縮むようなレースでした。決してペースが速い訳ではありませんでしたが、良いペースで走れたのではないかと思っています。非常に難しいコンディションでしたので、とにかく最後までコース上に残る事を考えて走りました。予選の順位を考えると、この順位でポイントを獲れたのは収穫が大きかったと思いま す。」

 ブリヂストンタイヤとGaraiyaの組み合わせでの雨の走行は初めてとなるので、午前の走行はタイヤの確認のためのメニューとなった。スタートドライバーは高木真一。序盤はなかなかペースが上がらず苦しい戦いとなり、14周目までに10位までポジションを落としてしまう。しかし、徐々にマシンのバランスが良くなり、21周目には7位までポジションを上げた。チームは高木を出来る限り長く走らせる作戦を取り、ひとりのドライバーが周回出来るギリギリの43周目まで引っ張った。高木はこの時点で前車のピットインもあり、3位までポジションを上げていた。

 タイヤの状態が良かったのでタイヤ無交換の作戦を取り、松浦が引き継いだ。松浦は5位でコースに復帰する。松浦は高木の他車との接触によるドライブスルーペナルティを受けて順位をひとつ落としてしまうが、速いペースで周回を重ねた。最終的に6位でマシンをゴールに導き、ブリヂストンタイヤの300クラスデビュー戦をポイントゲットで終えた。

鈴木亜久里監督のコメント
「ブリヂストンとGaraiyaの組み合わせでまだ一度も雨を走った事が無かったのに、非常に高いパフォーマンスを発揮出来たのは、ブリヂストンが良いタイヤ を用意してくれたのと、エンジニア、メカニック、ドライバーの頑張りがあったからだと思う。テストが少ない状況や、金曜のトラブルを考えると良くここまで 結果を出してくれたな、と思います。頑張ってくれた皆に感謝したいね。次回も気を抜かずに、さらに多くのポイントを獲れるように頑張ります。」

佐藤エンジニアのコメント
「スタート直前に雨が強くなってきたので荒れたレースになるのではないかと心配しました。高木さんには出来るだけ第1スティントで引っ張ってもらうように作戦 変更しました。ピットインのタイミングをできるだけ遅らせる事で、次のタイヤチョイスがしやすいので難しいコンディションの中、高木さんには頑張ってもら いました。孝亮くんにドライバーチェンジする際はタイヤを交換せずにいってもらいました。途中ペナルティなどもありましたが、テストが少なくてデータが無い状況の中、ポイントゲット出来てよかったです。」

高木真一のコメント
「今回のレースは雨の量が多くて危険なコンディションだったので、我慢の走行になりました。中盤、水はけが良くなってタイヤも暖まりペースが上がってきて、徐々に順位を上げる事が出来ました。しかし、他のマシンを抜く際にどうしても水溜りを走らなくてはならなくて、止まりきれず2回ぶつかってしまいました。 ここでペナルティを受けてしまったのが、皆に申し訳ないと思いましたが、気持ちを切り替えて孝亮につなぎました。今回、初めての雨でしたが、ストレートが 速くABSを装着しているFIA GTと同じレベルのラップタイムで走れたので、ブリヂストンタイヤが300クラス初参戦でも、いきなりトップグループのタイムを出せる事を証明出来たのが嬉しかったです。次回はさらにポイントを獲得出来るように頑張ります。」

松浦孝亮のコメント
「ブリヂストン+Garaiyaでウェットの走行は初めてだったにもかかわらず、タイヤの選択などを含めチームがベストの作戦とマシンのセットを用意してくれました。僕たちはまだチームを結成して経験も時間も少ない、いわゆる発展途上のチームにも関わらず、完成度の高いレースが出来たと思っています。接触によ るペナルティは少々残念ではありましたが、高木さんやチームとコミュニケーションをとりながら、次回の岡山は6位以上の結果を出していきたいと思いま す。」

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