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ル・マン/WECニュース

投稿日: 2013.04.16 00:00
更新日: 2018.02.16 15:31

アウディ、北米での活動を模索。インディも視野?


 アウディスポーツのリサーチ&デベロップメントの新責任者に就任したヴォルフガング・デュルハイマーは、アメリカでのレース活動への関与を増やすためさまざまなリサーチを行っており、デイトナプロトタイプ、DTMアメリカ、さらにインディカーへの参戦も視野に入れているという。

 アウディを含むフォルクスワーゲン・グループのモータースポーツ活動を統括するデュルハイマーは、2014年に向けて北米におけるひとつ、もしくはそれ以上のプログラムを実施するべく、初夏までの予定で議論を進めているという。

「今の段階では、まだアイデアを話し合っているところだ」とデュルハイマー。

「我々は今、夏休みまでの間に重要な議論を続けている。その時までに、どこで、いつレースをするのかを決める必要がある」

 デュルハイマーは、2014年からグランダムとアメリカン・ル・マンが統合されスタートするユナイテッド・スポーツカー・レーシング(USRC)について、トップカテゴリーの参戦ならば賛成であると語る。

「デイトナプロトタイプ(DP)は賛成だ。なぜならオーバーオールで勝利を飾るのが重要だからだ。もちろん、アウディR8グランダムによるクラス優勝も素晴らしい。しかし、結局のところ、レース全体に勝たないと意味は無いんだ」

 ただ、デュルハイマーは既存の3つのDPシャシーにエンジンを積むのか、オリジナルのDPシャシーを製作するのかについて語るのは時期尚早だと語る。「重要なのは、きちんとクルマがアウディに見えることだ」と強調した。

 また、インディカー参戦の可能性については、エンジン供給が可能だろうとデュルハイマーは語る。「もうひとつの機会としてインディカーを挙げることができる。まだ高い人気があるし、インディ500は別格だ」とデュルハイマー。フォルクスワーゲン/アウディは、昨年登場したインディカーの新エンジンに関する議論に参加している。

 また、デュルハイマーは2015年、もしくは2016年にスタートする予定のDTMアメリカについても、レースが始まればシリーズをサポートするのがブランドの意向であると言う。「DTMアメリカへの準備は完璧だ。我々はテクノロジーとパーツの供給について知っているからね」

 アウディのアメリカにおけるモータースポーツ活動についてデュルハイマーは、北米における市販車販売に向けて、ライバルであるメルセデスベンツとBMWに追いつく狙いがあると語る。

「アウディはよりスポーティでダイナミックで、インパクトのあるブランドとして存在感を出し、メルセデスとBMWに追いつかなければならないんだ。モータースポーツはその狙いを達成するためには素晴らしい手段なんだよ」とデュルハイマー。

「USRC、インディカー、DTMアメリカの3つのうち、最大でもふたつは参戦可能だろう」