英AUTOSPORTは、2014年にアメリカン・ル・マン・シリーズ(ALMS)とグランダムが統合され誕生するシリーズに向け、アウディが現行のグランダム車両であるデイトナプロトタイプへの関心を示していると伝えた。
北米のスポーツカーシリーズは長年、ALMSとグランダムの2シリーズに分かれていたが、14年に向け両シリーズは統合。新シリーズでは、現在のグランダムの最高峰であるDPとALMSのLMP2、デルタウイングが最高峰プロトタイプカテゴリーにまとめられ、その下にGTクラスというクラス分けとなる。
近年ル・マン24時間で圧倒的な成績を残し、昨年からスタートしたWEC世界耐久選手権でも初代チャンピオンを獲得したアウディは、重要なマーケットである北米に強い関心を示しており、アウディR8グランダムをGTクラスのカスタマーチームに供給しはじめたほか、過去にはALMS、IMSA GTOにもワークス参戦を行っていた実績がある。
そんな北米でのシリーズについて、アウディスポーツ代表のヴォルフガング・ウルリッヒは、R8グランダムでのGTカテゴリー参戦は、アウディの北米におけるレース活動のひとつでしかないだろうと語っている。
「GTクラスの優勝を目指すことが、我々の究極のターゲットだとは思わない。我々はアメリカのモータースポーツにおいて将来何ができるだろうと考え、アメリカのモータースポーツ界のオーガナイザーと絶えず話を続けているんだ」とウルリッヒ。
ウルリッヒはまた、シボレーがコルベットを模したボディをもち、自社エンジンを搭載するコルベットDPに次ぐデイトナプロトタイプを作る可能性を尋ねられると、次のように答えた。
「我々は詳細に内容を調べる必要があるが、我々は最高のクラスで争わなければならないし、関連したテクノロジーで戦わなければならない」
ただし、ウルリッヒは「まだ我々は何も準備はしていないんだ。今のプログラムで現状は満足している」とし、デイトナプロトタイプについて現状ではまだ何も動いてはいないとしている。