アメリカン・ル・マン・シリーズ(ALMS)の今季開幕戦となる第61回セブリング12時間レースは16日、決勝レースが行われマルセル・ファスラー/ブノワ・トレルイエ/オリバー・ジャービス組1号車アウディR18 e-トロン・クワトロが優勝を飾った。
来季ALMSとグランダム・シリーズが統合され、ユナイテッド・スポーツカーレーシングが立ち上がることになり、今季以降LMP1車両が参加できなくなることから、アウディはWEC戦ではないセブリングへの参加を決断。迎えたプラクティス、そして予選でも12年仕様の1号車R18 e-トロン・クワトロ、そして13年仕様を持ち込んだルーカス・ディ・グラッシ/トム・クリステンセン/アラン・マクニッシュ組2号車R18 e-トロン・クワトロがトップ2を占めた。
迎えた12時間の決勝レースでも、2台は激しいバトルを展開しながらトップを競り合う。合計42台が走行するタイトなセブリングで20回もの順位変動を繰り返し、チェッカーまで争った2台だったが、最後は7.679秒差で1号車に軍配が上がった。アウディのセブリング勝利は今回で11勝目。なお、今回1号車のクルーに加わったジャービスは、これでアウディR8 LMSウルトラを駆ったデイトナ24時間に続き、アメリカの耐久クラシックで連勝を飾った。
3位に入ったのは、今季ALMSに1台がフル参戦を予定しているレベリオン・レーシングの12号車ローラB12/60トヨタ(ニコラス・プロスト/ニック・ハイドフェルド/ニール・ジャニ)。前年ALMSチャンピオンを獲得したマッスルミルク・ピケット・レーシングのHPD ARX-03c・ホンダを1周差で下し表彰台の一角を確保した。
LMP2クラスを制したのは、スコット・タッカー/マリーノ・フランキッティ/ライアン・ブリスコ組551号車HPD ARX-03b・ホンダ。レベル5モータースポーツは552号車も2位に続き、クラスワン・ツーを獲得した。
12台がエントリーした激戦のLM-GTクラスは、オリバー・ギャビン/トミー・ミルナー/リチャード・ウェストブロック組4号車シボレー・コルベットC6 ZR1が優勝。ALMSに復活したリシ・コンペティツォーネの62号車フェラーリ458 GTEが2位、チーム・ファルケンタイヤの17号車ポルシェ911 GT3 RSRが3位に入った。4位に今回がデビュー戦の55号車BMW Z4 GTEが入っている。