アウディスポーツは、今季のDTMドイツツーリングカー選手権に参戦するドライバーとして新たにエイドリアン・タンベイとスポット参戦の契約を結び、すでに発表されている7台に加え、ラウンドにより8台のアウディA5 DTMで参戦すると明らかにした。
エイドリアン・タンベイは、1970年代後半から80年代にかけて、フェラーリやルノーで活躍した元F1ドライバー、パトリック・タンベイの息子。タンベイはすでにマティアス・エクストローム、ティモ・シャイダー、ラヘル・フレイというラインナップが決まっていたアプトからの参戦となる。
ただ、アウディスポーツ代表のヴォルフガング・ウルリッヒは、今回のタンベイのスポット参戦について、開幕戦となるホッケンハイムには間に合わない可能性を指摘した。
「我々はDTMプロジェクトと並行して、ル・マン24時間用の新プロトタイプカー、アウディR18 e-トロン・クワトロを開発しなければならなかったので、当初DTMでは7台の計画を立てていたんだ。ようやく8台めのエントリーを発表できて嬉しく思うよ」とウルリッヒ。
「DTMの高いレベルから考えると、可能性をもつマシンがよりたくさん走る方が有利だ。ただ、ロジスティクスの関係で、8台が限界だろう。我々の今の目標は、できるだけ早く8台目を走らせることだ」
ウルリッヒはまた、2012年にはメルセデスベンツ、BMWとも、すべてのメーカーが8台ずつを走らせ、合計で24台が参戦するだろうと語る。
「我々は昨年の早い段階で、今年8台を走らせる準備を進めていたんだ。遅くとも2013年には、すべてのメーカーが8台ずつを走らせるだろうと仮定しているからね」
今回、DTMのシートを得ることになったタンベイは長年シングルシーターでキャリアを積み、父親と同じブルーにホワイトのラインが入ったヘルメットで戦ってきた。昨年、タンベイはFIA GT3にも参戦し、アウディR8 LMSでレースを経験している。