スーパーGTでDENSO DUNLOP SARD SC430を駆るアンドレ・クートの愛息、アフォンソ君が白血病に冒され、モータースポーツ界全体でドナー協力に向けた動きが広がっていたが、9日、ドイツでアフォンソ君に適合するドナーが見つかり、アフォンソ君は完治に向け骨髄移植を行うこととなった。
6歳になるクートの愛息アフォンソ君は、昨年11月に白血病であると診断され、現在ポルトガルのがんセンターで化学療法を受けている。骨髄移植しか治療の方法が残されていなかったアフォンソ君は白血球(HLA型)が適合するドナーが見つからなかった状況で、スーパーGTやWTCCなどで、白血病のドナー登録を呼びかける活動が広がっていた。
9日、ドイツでアフォンソ君の白血球に適合するドナーが見つかり、アフォンソ君は骨髄移植へ向けた準備にすぐに取りかかり、5月20日に骨髄移植を受けるという。
アフォンソ君にとっては完治に向け闘病生活を送ることになるが、世界中にはまだまだ骨髄ドナーが待っている状況だ。スーパーGTをはじめ、ドナー登録への活動はまだまだ続けていってほしいところだろう。
アンドレ・クートとグラサ夫人からの、世界中に向けた感謝の手紙は以下の通り(クートのマネージメントを行うグローバルレーシングマネージメント訳)
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親愛なる皆様へ
私たちは表現しきれないほどの気持ちでこのメッセージを書いています。
神様のおかげで、アフォンソに適合する骨髄ドナーさんが見つかったのです!
その知らせは私たちにとって大きな救いでした。まだ短い人生しか過ごしていない、最愛の息子が白血病を発症し、私たち夫婦に突然ふりかかった不幸でしたが、その難病を高い可能性で完治させられる骨髄移植が受けられることになり、アフォンソの闘病生活も最終段階に入ることになりました。
私たちは一喜一憂の日々を送ってきました。それは骨髄ドナー候補の情報が入っては消え、同時に多くのリスクや大きな不安を抱き、回復にかかる長い時間のことに心を痛めることもありました。しかし、一方では、骨髄移植が大きな、大きな希望でもありました。
この病気が二度と、一生再発せず、私たちの息子が新たな人生を──まさにちょうど7歳の誕生日(5月30日)に──スタートできるよう、心から願ってやみません。
そして、私たちの息子の病気に関する一連のキャンペーンを色々な形でサポートしてくださったすべての皆様に心から感謝申し上げます。そして、世界中で、今日あるいは明日、より多くの命を救う貢献活動がされることを祈っています。
また私たちをここまで導いてくださった医療チーム、ナースの皆さん、そしてアフォンソの適合ドナーさんを探すためにご尽力くださったチームにも深い感謝の気持ちで一杯です。
私たちにとり、人生の中で本当に辛い期間でした。そこで私たちは成長し、学び、とても激しい苦しさを伴って過ごしてきました。それだけに今は、私たちを支え、また情報を広め、この問題を深く受け止めて下さった皆様へお礼を述べることしかできません。
私たちは引き続き白血病を戦い、救いを必要とする人々をサポートしてまいります。私たちの経験、苦しさから無関心でいることはとても出来ません。
どうか皆様も引き続きご協力くださいますようお願い申し上げます。
本当にどうも有難うございました。
グラサ&アンドレ・クート
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