スーパーGT第4戦セパンは54周の決勝レースが行われ、HASEMI TOMICA EBBRO GT-Rがレースの大半をトップで走り、今季初優勝を飾った。2位はKEIHIN NSX、3位はARTA NSXが入った。GT300クラスはグリッド最後尾からの追い上げをみせたI.M JIHAN CO.LTD・APPLE・Shidenが優勝を飾っている。
スタート進行直前に小雨がパラつくなど、天候が心配されたセパンサーキットでのスーパーGT第4戦だが、グリッドウォークが始まるころには上空は晴れ、雲も薄くなった。しかしそんな天候とは裏腹に、グリッド上ではポールシッターのMOTUL AUTECH GT-Rがいきなりピットに押し戻されてしまうなど、波乱の展開となる。
MOTUL GT-Rはそのままピットスタートとなりレーススタート。これで先頭になった2番グリッドのHASEMI GT-Rが飛び出し、トップで1コーナーへ。ROCKSTAR童夢NSX、ARTA NSXが続く。しかし、ARTA NSXは序盤ペースが上がらず、代わってHIS ADVAN KONDO GT-Rが3番手へ。さらに、後方ではエンジン交換のため10グリッドダウンとなったRAYBRIG NSXが一気に上位へ食い込んできた。
序盤、上位は接近戦のままレースが推移。その中で、真っ先にピットに入ってきたのは昨年ウイナーのHIS ADVAN KONDO GT-Rで21周目。続いて26周目にはROCKSTAR童夢NSXがピットに入る。一方、HASEMI GT-Rらはかなりストップを遅らせ、加えてNSX勢はリヤタイヤのみの交換で時間を稼ぎ、35周目にARTA NSXがピットインを終えてみると、HASEMI GT-R、ARTA NSX、RAYBRIG NSXという順位でレースに戻った。
レースはこのままフィニッシュに向かうかと思われたが、後方からゴボウ抜きをみせてきたのが塚越広大駆るKEIHIN NSX。HIS GT-RやRAYBRIG NSX、そして最後にはついにARTA NSXをもパスし、一気に2番手まで浮上したのだ。
これでレースは大勢が決定。後方のバトルを尻目に、完璧なレース運びをみせたHASEMI TOMICA EBBRO GT-Rがそのまま優勝を飾った。HASEMI MOTOR SPORTにとっては昨年のもてぎ以来、安田裕信にとってはGT500初優勝、そしてミシュランタイヤにとっては2001年第3戦SUGO以来のGT500勝利となった。
2位はKEIHIN NSX、3位はARTA NSX。ポールのMOTUL AUTECH GT-Rはピットスタートから追い上げ、8位でポイント獲得を果たしてみせた。
GT300クラスは、ポールのエスロードMOLA Zを先頭にウェッズスポーツIS350が続く序盤となるが、スポット参戦の雷アジア MT900Rがなんと序盤3番手に浮上! さらにウェッズスポーツIS350をかわし2番手まで上り詰めるなど大活躍をみせた。
しかし、その後雷アジア MT900Rはペースが鈍りポジションを落とす。入れ替わるようにポジションを上げてきたのが最後尾グリッドからスタートしたI.M JIHAN CO.LTD・APPLE・Shidenだ。ピットイン直前までにトップに立っていたウェッズスポーツIS350の背後まで迫り、ピットインのタイミングで逆転。見事トップに立つことに成功したのだ。
I.M JIHAN CO.LTD・APPLE・Shidenはそのまま逃げ切り嬉しい今季初優勝。ウェッズスポーツIS350が2位、M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7が3位に入り、開幕から4戦連続表彰台という驚異の結果を成し遂げている。