レクサスは28日、ジュネーブショーで公開される予定の『レクサスRC F GT3コンセプト』の画像を公開した。
レクサスRC Fは、昨年の東京モーターショーでワールドプレミアされた高性能2ドアクーペ、RCをベースに出力性能などを向上させ、レクサスのハイパフォーマンスモデルのみに与えられる『F』の名が冠されたモデル。1月13日に開幕したデトロイトショーで世界初公開され、3月6日から行われるジュネーブショーで、ヨーロッパプレミアされる車両だ。
このジュネーブショーに合わせレクサスは、「GT3シリーズに参戦するレーシングチームに、レクサスが車両を供給する意図があると示すもの」とするRC F GT3コンセプトを同時に出展すると明らかにしており、28日、その画像が公開された。
レクサスRC Fは、2014年からスーパーGT500クラス車両のベースとして採用されることが決定しており、1月の東京オートサロンではその世界観を示すホワイトのカラーリングが公開されたが、28日に公開されたRC F GT3コンセプトは、それと同じホワイトのカラーリングをまとい公開されている。
画像を見ると、大柄なリップスポイラー、ワイドになった前後フェンダーなどが目を引くほか、ニッサンGT-RニスモGT3同様、エキゾーストをサイドステップ下に通すような手法の処理が見られる。また、リヤウイングはGT3車両で数多く採用されているスワンネック形状のステーが見て取れるが、形状としては昨年までGT500クラスで戦っていたSC430に使われていたものと形状が近い。ディフューザーはBMW Z4 GT3のように、リヤ全面を使った大柄なものが備えられている。サイドミラーも、昨年のSC430、今季のGT500のRC-Fと同様の形状だ。
こういったショーモデルでは中身がないケースも多くあるが、今回公開された画像にはコクピットのものもある。簡素に作られたメーター周辺に加え、ロールケージもきちんと組まれており、すぐに走行が可能な印象を受ける。また、当然ながらパドルシフトも備えている。
近年世界中のモータースポーツシーンで活用されているGT3カテゴリーは、市販スポーツカーにメーカー、あるいはメーカーから公認を受けたチューナーがレース向けの改造を行い、FIAから公認を受けた車両が参戦できる。
独自のBoP(性能調整)により車両性能が均衡化されるほか、車両価格の上限が設定されていたり、チームが独自に改造できないなどコストを抑える工夫がされており、ヨーロッパのスーパースポーツカーメーカーがGT3マシンをリリースしている。日本でもGT3カテゴリーの車両は、スーパーGT300クラス、スーパー耐久、今季からスタートするスーパーカー・レースシリーズ(SCR)に参戦が可能。また、アジア圏でもアジアン・ル・マンやGTアジアなどにも活用することができる。