全日本F3選手権は22日、ツインリンクもてぎを舞台に第14戦の決勝レースが行われた。優勝はポールポジションスタートの福住仁嶺(HFDP RACING F312)がF3で初優勝を飾った。F3-Nでは前戦で早くもドライバータイトルを決めている小河諒(KeePer TOM'S F306)がライバルを圧倒する今季11勝目を飾った。
午前中は薄曇りの中行われた予選だったが、午後は日差しが照りつける夏の陽気。そんな中でスタートした決勝では、ポールポジションスタートの福住が絶妙なスタートを決めると、ニック・キャシディ(PETRONAS TOM'S F314)、山下健太(PETRONAS TOM'S F312)とペトロナスの2台を従えオープニングラップを周回。そんな中、3-4コーナーでアレックス・ヤン(KRC Hanashima Racing)とギョオム・クニントン(FSC MOTORSPORT)が接触。クニントンはレースに復帰することができたが、ヤンはリタイアとなってしまった。
序盤はトップの福住が逃げの全開走行で周回し、レースも折り返しという時点で2番手キャシディとの差は4秒にまで広がっていた。一方、2番手のキャシディは思うようにペースを挙げられずに山下、高星の三つ巴の序盤戦となった。
しかし、レースは10周目に突入すると、キャシディが山下との差を広げ単独の2番手走行に。代わって、3番手争いが山下と高星のテール・トゥ・ノーズの争いに発展していた。5コーナー手前からS字にかけてふたりのバトルが加速化するも、山下は高星を抑え順位は変わらない。3番手争いが激しくなる中、5番手の関口も徐々にふたりとの差を詰め始めた。
3台の差は徐々に詰まりつつあったが、結局3番手の山下はポジションを守りきりチェッカーを迎える。優勝は最後までライバルを寄せ付けない力走を見せた福住がポール・トゥ・ウイン。2位はキャシディが獲得し、最後の表彰台は山下、4位に高星という結果となった。
シリーズは残すところ3戦となるが、トップ3人の差は変わらず明日の決勝を迎えることとなった。
F3-Nではドライバーズタイトルは既に決まっており、三浦愛(EXEDY RACING F307)とDRAGON(B-MAX RACING F308)によるランキング2位の行方が気になる1戦。オープニングラップでは三浦が小河の前で戻って来るものの、4コーナーで失速してしまい、5コーナーの侵入では小河がトップを奪うことに成功した。一方、DRAGONはかわらず3番手を走行といった状況。
トップを奪った小河はチャンピオンらしい走りで、最後までペースを緩めることなく独走でチェッカーを受けた。2位には三浦、3位にはDRAGONというオーダー。この結果、三浦がシリーズランキング2位という結果となった。