全日本F3選手権は13日、鈴鹿サーキットで第2戦の決勝レースが行われ、予選2番手スタートの高星明誠(B-MAX NDDP F312)が優勝。F3-Nは女性ドライバーの三浦愛(EXEDY RACING F307)が嬉しい初優勝を飾った。
前日の決勝レース1では、ポールポジションからスタートした高星明誠(B-MAX NDDP F312)と2番手スタートの山下健太(PETRONAS TOM'S F314)の間で素晴らしいバトルが展開された全日本F3。迎えた開幕ラウンドのレース2では山下がPP、高星が2番手と、第1戦とポジションを入れかえ17周の決勝レースに臨んだ。
曇天の下で迎えたスタートでは山下がやや遅れる一方、2番手スタートの高星と3番手スタートの勝田貴元(PETRONAS TOM'S F312)が好スタート。山下はその後方の集団に飲み込まれてしまい、オープニングラップで4番手までポジションを落としてしまう。前日、レース終盤に山下の追撃を許した高星は山下の遅れを後目に、1周目からリードを広げにかかる。
しかし、2番手につけた勝田が高星の後ろにピタリとつけ、さらに3番手に続いた松下信治(HFDP RACING F312)、山下、高橋翼(HFDP RACING F312)と上位5台が僅差のまま中盤戦に突入していく。
そんな中、首位争いが激化。6周目の日立オートモティブシステムズシケインで勝田が高星をかわすと、7周目の1コーナーでは高星が逆襲! ハイレベルな戦いが展開されていく。3番手を争う松下と山下の争いも終盤に向け激しさを増していき、12周目の1コーナーでは昨日に続き山下がアウトからオーバーテイク! 松下をかわし3番手に浮上した。
前日のレース1でも終盤に素晴らしいペースを披露し逆転に成功した山下は、残り4周あたりで前を行く勝田とのギャップを急激に詰め始める。しかし、勝田は最後の最後まで2番手を譲らず。高星がトップでチェッカーを受けF3初の総合優勝! 2番手争いは最後までもつれほぼ並んでチェッカーを受けたが、2位は勝田、0.089秒差で3位は山下という結果となった。
F3-Nは、前日のレース1に続き三浦愛(EXEDY RACING F307)が好スタート。第1戦優勝の久保凛太郎(CG ROBOTル・ボーセF308)を従える展開となっていく。3番手には山口大陸(TAIROKU EXCEED)が続き、僅差の戦いを展開していく。
着実にトップを守っていた三浦だが、山口をかわし小泉洋史(Net Move Hanashima Racing)が3番手に浮上すると、前日の第1戦に続いてF3-Nの戦いは三つ巴の様相に。クラス首位を狙う久保が三浦のインをうかがうと、その隙に小泉が久保のインを狙うなど、目が離せない展開となっていった。
1996年に成澤志麻がF3に参戦して以来の女性ドライバーである三浦は、久保と小泉が2番手を競り合う間にギャップを築くも、終盤は久保とまったく同ラップタイムをマークするなど熾烈な争いに。しかしチェッカーまでそのポジションを守りきった三浦はトップでチェッカー! 嬉しいF3-N初優勝、四輪ステップアップ後初優勝を遂げ、渾身のガッツポーズをみせた。