全日本F3選手権 第14戦 決勝ドライバーコメント

■優勝:勝田 貴元
(PETRONAS TEAM TOM'S/Car.No1/PETRONAS TOM'S F312/TOYOTA TOM'S TAZ31)
「スタートは普通ぐらいでしたが、山下選手のスタートもかなり良くて。でも、ストレートが長い分、スリップストリームに入って横に出て、山下選手とブレーキング競争になってけん制した後、外からトップに立てたという感じでした。トップを走りながらミスしないよう、タイヤもいたわって走ってはいたのですが、だんだん摩耗もしてきて、その中でドライビングの幅が狭い部分が出て、後半のペースダウンにつながったんじゃないかと思います。最後は、どうしても前に出さないという気持ちで走っていて1000分の7秒差で勝てたので、それはギリギリ運もあったのかなと。納得のいくレースというか、自分のすべてを出し切ったレースをするために今回やってきたので、そういう意味では勝てたことはすごく嬉しいですし、レース中もF3をやった2年間のすべてを出し切れたと思います。でも、まだ引き出しが足りないので、そういうところで後半に佐々木選手に詰められたのかな、とも思いますね」

■2位:佐々木 大樹
(B-MAX Racing Team with NDDP/Car.No22/B-MAX NDDP F312/TOYOTA TOM'S TAZ31)
「スタートは勝田選手と同じぐらいの動き出しでしたが、スリップストリームに入られたのか、最後の伸びで負けてしまって1コーナーでアウトから抜かれてしまったのですが、前半はふたりとも速かったので、自分としては後ろで様子を見ようと思っていました。しばらく後ろを走っていて、ストレートで抜くことは厳しいという状況が分かったので、僕はセクター2が速かったので、そのあたりを想定していましたが、山下選手が1コーナーのインを締めたことで(やや加速が鈍り)、その後すぐ100Rで抜くことができました。後半の速さには自信があるので、タイムを落とさずに何とか追いついていけたのですが、最後は駆け引きというか、仕掛けるタイミングもあって1位にはなれませんでしたね。本当にもう、クルマも速いし、自分として今回は乗れているので、明日は勝ちきるというか、しっかり優勝したいと思います」

■3位:山下 健太
(PETRONAS TEAM TOM'S/Car.No36/PETRONAS TOM'S F314/TOYOTA TOM'S TAZ31)
「スタートはけっこう良く決まって、1台を抜けたので良かったと思いますが、その後は勝田選手と同じぐらいでは走れていたので、最後まで接戦でいければいいな、とは思っていました。しかし、佐々木選手が速いのはミラーで見ていて分かっていたのですが、だんだん自分のペースが落ちてきて、勝田選手とは離れて、後ろから詰め寄られて……。どんどんタイヤが厳しくなって、100Rで普通に抜かれてしまいました。その後はタイヤも消耗してしまって、ひとりで走っていました。タイトルのことは走行中、考えていなかったですね。明日は4番手からのスタートなので、また表彰台に上がれるよう頑張りたいと思います」

■5位:松下 信治 ※2014全日本F3選手権チャンピオン獲得
(HFDP RACING/Car.No7/HFDP RACING F312/ホンダMF204D)
「本当に本心から、チーム、ホンダさん、田中弘監督、金石勝智代表に、まず『ありがとうございます』と、それがまずいちばん最初に言いたいです。それと今日来てくれた家族、応援してくれた方々にも。今シーズンは最初からいい流れで来て、今日のレースに関しては課題もあったのですが、本当にシリーズタイトルというのは誰もが欲しがる、狙ういちばんの目標だったので、それを達成できたのは本当に嬉しく思っています。今日は反省も多いレースだったのですが、タイトルも獲れたので、まずは少しリラックスして、また明日の決勝に強い気持ちで挑んで優勝したいと思っています。今回の予選、ちょっとタイトル争いを意識して、自分が小さくまとまってしまったのは正直なところです。それで肩に力が入っちゃったかな、という感じでした。FCJの頃はセッティングをまったく勉強しなかったので、このチームに入ってイチから教えていただいて、学んだ2年目に結果を出せたということで、感謝しています。僕の目標がF1ドライバーなので、来年以降はそれにつながるステップを踏めればいいな、と思っています」

■9位 (N-1位):小泉 洋史 ※2014F3-Nクラスチャンピオン獲得
(HANASHIMA RACING/Car.No6/Net Move Hanashima Racing/TOYOTA TOM'S 3S-GE)
「自分としては珍しくスタートを狙い過ぎてエンストしていまいました。完全にエンジンが止まってスターターでエンジンをかけて、1コーナーに入った時には最後尾になってしまいました。でも、今日は21ラップと長いレースですし、落ち着いていけば一台、一台抜いていけるだろうと。久保選手までは競り合いながらでも抜けましたが、湯澤選手のペースが良かったので、今日は追いつけないかなと思ったのですが、急にガクッと来ているのが分かったので、これは行けるな、と。普段から、あまりシリーズのこととかポイントのことは考えて走ってはいないんですが、今日のレースはスタートを失敗してしまったので、2位でゴールして『やったぁ、チャンピオンだ!』っていうのも全然面白くないと思うので、なんとしても先頭に出ようと思って走っていました。
 私は数年前まで普通のビジネスマンで、クルマが大好きで、運転が大好きで、レースやりたいとこの世界に入ってきました。自分がどこまでやれるのかやり直したくて、それでスポット参戦をF3で3年やらせてもらったのですが、ご存知のとおりいつもビリ争いをして。それでGTをやめてF3に専念して、3年目の今年は合同テストを幸先のいい形でできたのですが、いろんな方々からチャンスだね、と言われましたが、正直そんなに甘くないと思っていました。昨年もそうでしたが、若い人たちは速くなるスピードが早いので、合同テストどおりには行かないだろうと思っていました。ですけど、逃げも隠れもできないですよね、レースでは。F3-Nクラスであっても、チャンピオンは是が非でも欲しいタイトルのひとつでした。名だたる素晴らしい人たちが獲ってきたタイトルですから、本当に嬉しかったです。チームの皆さんに感謝しています。F3のコーチングをしてくれている石浦宏明選手には『2年連続で』と言ってもらったのですが、今後のことを自分の中では確定させているわけではなく、新型エンジン搭載のF3でも挑戦したいと思いますし、WECのLMP2やGTのクラスも考えていますが、今のところちょっと未定ですね」

■10位 (N-2位):湯澤 翔平 
(KCMG/Car.No19/KCMG F308/TOYOTA TOM'S 3S-GE)
「予選からバランスが良かったので、あとは自分次第だと。決勝も同じようなセットで行って良かったのですが、流れでトップに立てたけれども中盤からペースが上がらず、リヤが振らついてしまってまったくまともに走れる感じではなくなってしまって。そのリヤの動きと格闘しながらラインを変えていって修正して、なるべくタイムを落とさずに走って2位チェッカーということになりました。1コーナーで抜かれたくなく、ブロックもしたかったのですが、結局立ち上がりでけっこう接近していたので、素直に抜かれることしかできず、そのままという順位でしたね。明日はしっかりクルマの動きを感じて、それに対して修正していって、今よりまた周回数は少ないですけど、後半にダメになってしまう傾向があるので、そこを見直してどうしたら後半のペースを上げられるか考えて、明日はやっていきたいですね」

■11位 (N-3位):久保 凛太郎 
(TOCHIGI Le Beausset Motorsports/Car.No62/CG ROBOTル・ボーセF308/TOYOTA TOM'S 3S-GE)
「予選で小泉さんにポールを獲られてしまい、ポイントランキング的に僕がフルマークで(チャンピオンを)獲れるか獲れないかギリギリのところだったので、もうタイトルのことは意識しないようにして、レースで勝つことだけに集中することにしました。スタートで小泉さんが右の目の前でエンストしたのが見えたので、スタートをうまくきってそのまま前のクルマについていく展開を考えたのですが、序盤からスピンしたり飛んでいったりするクルマも多かったので、むやみにつかない方がいいな、と引いていたところ、なんだかスタートしてすぐタイヤがきつい状態で。遅れた新型エンジンy搭載車が追い上げてくるタイミングで湯澤選手に抜かれ、その後も追い上げてきた小泉選手にも抜かれてしまいました。今までこういう大きなレースでチャンピオンを獲るというのもそうですし、四輪のレースも去年から始めて2年目なので、(タイトル争いの重圧から)解放されて肩の荷が下りたなというのが正直なところです。明日のレースではバランスが直ったのを確認して、ポジション的には厳しいのですが、流れで何とか優勝したいと思っています」

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