6日、GSR & Studie with TeamUKYOの発表会で、スポーティングディレクターとしてひさびさにスーパーGTに関わることが明らかにされた元F1ドライバーの片山右京。“初音ミク”でおなじみのチームに加わり注目を集める右京は「チームの中で総合的に関わって、いろいろな人に夢を振りまきたい」と意気込みを語っている。
右京は1997年のF1引退後、ル・マン24時間に参戦、また全日本GT選手権時代にはニスモなどから参戦。2002年にはTeam UKYOとして参戦するなどした後、ダカールラリーや自転車、冒険などに関わる時間が増え、GTの世界からは遠ざかっていた。この間の心境について右京は「メーカーのワークスドライバーばかりやっていたりしていたせいか、その後、趣味で山に登ったりして、環境問題であるとかいろいろな意味で、モータースポーツやクルマに対して、遠い世界に感じているところがあった」と語る。
その後右京は、知人を通じてグッドスマイルカンパニーの安藝貴範代表に出会い、アニメロサマーライブに行くなどして、「ビックリした。リモコンが操作できないおばあちゃんを笑えないと思いましたね」と新たな文化を感じたという。「世の中が動いていることを感じて、何か自動車メーカーにできないことができるのではないかと感じた。初音ミクというキャラクターもキャッチーで、『サーキットにおいで』と言えるし、いろいろな可能性を持っているし、モータースポーツを文化として楽しんでもらえる。いろんなクルマへの関わり方をしてもらえると思いますね」と今回、チームに加わることを決断したという。
右京はチームで、スポーティングディレクターという立場ながらも、安藝代表とともに「勝つのはもちろん目標だけど、夢と一緒に走りたい」とさまざまなファンとの交流を楽しんでいきたいようだ。
「僕も現役時代そうだったけど、ドライバーは応援してもらうともっと輝ける。もっとファンの人からダイレクトにメッセージを届けてもらえるようなチームにしたいので、皆さん応援して下さい!」と語る右京。
ドライバーの谷口信輝がなかなかGSR & Studie with TeamUKYOへの移籍を決断しなかった時には、直接電話もかけたという右京だけに、チームに向けたモチベーションは高い様子。ひさびさにGTの現場に戻る右京とGSR & Studie with TeamUKYOに注目が集まる。