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F1ニュース

投稿日: 2014.02.22 00:00
更新日: 2018.02.16 21:51

現地発:裏切られた期待、ドライバビリティの向上


 ターボの強大なトルクに、倍増したERSのブースト。2014年のF1マシンはリヤが暴れ、ドライバーたちがステアリングやスロットルペダルと格闘することになる。シーズンの開幕を前に、そんなイメージを抱いているファンも少なくないかもしれない。
 しかし、それは現実のものとはならないだろう。

 確かにヘレスの初回テストでは、コーナーの立ち上がりで唐突にホイールスピンが発生したり、リヤが暴れてカウンターで姿勢を立て直す、といったような場面も随所で見られた。それから2週間後のバーレーンに来て、果たしてF1マシンたちはコース上でどのような挙動を見せるのか。テスト3日目の午後、それを確認するためにコースサイドへと向かった。もちろん、派手なアクションを期待する気持ちも抱きながらだ。

 まずは、ターン1〜3のコンプレックスへ。低速から全開で立ち上がりながら、左・右とステアリングを切っていかなければならず、マシンが不安定になりやすいセクションだ。だが、その淡い期待は完全に裏切られてしまった。
 ほとんどのマシンがヘアピン状のターン1からホイールスピンもなくスムーズに立ち上がり、ステアリング修正を加えることもなくターン3へと抜けて行く。時折ウイリアムズのフェリペ・マッサやケータハムのマーカス・エリクソンがターン2のエイペックス手前でホイールスピンをさせてカウンターを当てることもあったが、マシン挙動がブレイクするほどではない。すでにレースシミュレーションに入っていたジェンソン・バトンなどは、ショートシフト気味に低回転でスムーズに立ち上がり、ライン取りもどっしりとして一切のブレがない。エステバン・グティエレスのザウバーもセルジオ・ペレスのフォース・インディアも、使っている回転域こそ異なるものの、その挙動に不安定さは全くない。
 ヘアピンからの立ち上がりとなるターン8やターン10の出口でも、路面にブラックマークが残るようなホイールスピンをさせているマシンは皆無だった。