第4戦 富士 決勝レポート (GT500)
野尻激走もピット作業で歯車狂う
今朝のフリー走行はユーズドタイヤでバランスの確認を行った。順位は悪かったものの、決勝に向けて手応えを感じることができた。
スタートは初めて担当する野尻智紀だ。野尻は落ち着いてスタートし、1周目はポジションをキープして戻ってきた。しかし、2周目の1コーナーでポジションをひとつ落としてしまう。その後は安定した速いペースで、トップから離されず周回を重ねた。
野尻は徐々に2番手に接近し、19周目のストレートで2番手に上がったかに見えたが、ギリギリ抜けず1コーナーで300クラスと接触してしまう。野尻は姿勢を崩したものの、車にダメージは無く、3番手でレースを続けた。2番手の車とはギャップができてしまったが、徐々に追いつき29周目に2番手にポジションアップ。
トップの車のピットインもあり、31周目には暫定でトップに立つ。その2周後にルーティンのピットイン。松浦に替わったが、数秒後ろを走行していた車数台も同時にピットイン。このピットインでそれらの車に抜かれてしまい、12番手でコースに復帰した。
松浦はアウトラップ1周目からとても速いペースで周回していき、40周目には8番手までポジションを回復した。元のポジションまで回復するのは時間の問題かと思われたが、43周目の1コーナーで300クラスの車に前を塞がれてしまい、接触してしまう。タイヤにダメージを受けてしまい、ピットまで戻る事が出来ず残念なリタイヤとなってしまった。しかしながら、車のバランスは向上しているので、次回の鈴鹿で挽回したい。
鈴木亜久里監督のコメント
「野尻は初めてのスタートを担当したけど、落ち着いていたね。ペースも速くて、安心して任せられるようになった。孝亮もとても速かったんだけど、不運だったね。ピット作業はミスはひとつも無かったんだけど、他より時間がかかってしまった。その原因を究明したいとね。悪くても表彰台に乗れる手応えがあっただけに凄く悔しい。次回は完璧なレースをしたいね」
佐藤真治エンジニアのコメント
「フリー走行はタイヤがユーズドでガソリンが満タンの割には手応えのある内容で終えられました。野尻のペースは非常に良かったので、後半十分勝負出来ると思っていました。ルーティンのピット作業は特にミスを犯した訳では無かったのですが、他と比べると時間がかかってしまい、結果的にそこで順位を大きく落としてしまいました。ピット作業が遅かった為に良くないポジションでレースをさせてしまった事が孝亮の接触につながったと思うので、原因は分析して次回に生かしたいと思います」
松浦孝亮選手のコメント
「ピット作業は大きなミスが無かったのに、他に比べて時間がかかってしまった事は十分分析しなくてはならないと思います。ペースは非常に良くて、挽回出来ると思っていたのですが、300車両と接触してしまい、車にダメージがあって、残念ながらリタイヤとなってしまいました。車のバランスは非常に良いので、次回頑張ります」
野尻智紀選手のコメント
「結果はリタイヤでしたが、自分としては細かいミスがあったので、もっともっとミスを減らしていかなくてはならないと思いました。今回は結果を残せませんでしたが、鈴鹿もチャンスがあると思っていますので、今回の経験を生かして挑みたいと思います」