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スーパーGTニュース

投稿日: 2012.04.01 00:00
更新日: 2018.02.16 08:14

GTA坂東代表「NSXの参戦表明を大事にしたい」


     GTアソシエイションの坂東正明代表は、スーパーGT第1戦岡山の期間中に行われた定例記者会見で、2月にホンダの伊東孝紳社長が発表会で「NSXコンセプトの日本発売に合わせてスーパーGTに参戦させたい」と語ったことについて、「受け入れる体制づくりが重要」と語った。

     NSXコンセプトは、ホンダがデトロイトショーで公開、2月に日本でもお披露目されたミッドシップのハイブリッドスポーツ。先代NSXはJGTC/スーパーGTでも活躍したこともあり、伊東社長は「3年プラスアルファ」で日本にNSXコンセプトを市場投入した際、スーパーGT500クラスにもハイブリッド機構を搭載したまま参戦させたいと語っていた。

     スーパーGT500クラスの車両については、DTMドイツツーリングカー選手権との車両規則の統一に向けた交渉が続いていたが、DTMとの交渉については「譲れるところ、協調性のあるところはやるが、基本的に我々の考え方で、世界統一というところでひとつのものとしてやるのは、面白いことではあるが難しいと思っている」と坂東代表は語り、今後も模索はしつつも、まったく同じ車両規則でレースを開催することは難しい考え方を示した。

     ただし、DTMのプロモートを担当しているITRとの交渉は継続しており、今後も「BMWやメルセデス、アウディというところが営業戦略の市場として日本に来るなら、それは調整をする。BMWは参戦の意志を示している」と坂東代表。

     そういった状況の中で、もし2014年から新しい車両規則でスーパーGT500クラスのマシンが導入される場合、新車のテストを行ったり、図面を引き始めることを計算すると、2012年5月頃がデッドラインとなる。「その時期にはJAFからある程度の骨子を出していかなければならないので、DTMなり(日本の)3メーカーなりと話をしていきたい」と坂東代表。

     現状、スーパーGT500クラスはFR/3.4リッターエンジン搭載でホイールベース等も共通の規定が採用されており、DTMとの規則統一の方向はそのレイアウトが前提となる。そこへホンダのNSXでの参戦意志表明は、ミッドシップという異なるレイアウトでの参戦となるため、その動向が注目されていた。

     坂東代表は、そういった状況の中でのNSX参戦表明に対し、「我々としては、GTカーは市販車が前提という部分を崩したくない。NSXは市販車になるので、基本的にそれを受け入れる体制づくりが重要になる」と語った。

    「ホンダの社長から『スーパーGTに出る』という言葉をもらったことは大きい。これを大事にしながら、戦える土俵をきちんと作っていきたい。DTMというものもあるが、なんとかNSXを早く出せるようにしたい。その2年前には図面も引き始めなければいけないので、早めにその部分できちんと規則を作らないといけないと思う」