19日、スーパーGTのプロモーションを務めるGTアソシエイション(GTA)と、ル・マン24時間耐久レースを運営するフランス西部自動車クラブ(ACO)は2013年からスタートするアジアン・ル・マン・シリーズについて、スーパーGTのGT300クラスの車両が参加が可能になる契約について合意した。

 2013年からスタートするアジアン・ル・マン・シリーズ(AsLMS)は、ヨーロッパ、アメリカに次ぐアジア圏を中心にしたル・マン・シリーズとして全6大会を予定。中国で3戦、インドネシア、また9月の富士での開催が予定されている。トップカテゴリーはLMP2で、LM-GTE、そしてカップカーやGT3車両が想定されているGTCクラスが参加できる。

 このアジアン・ル・マンについて、GTAではスーパーGT300クラスに参戦する車両が参戦できないかという交渉をこれまで進めており、6月のル・マン24時間にはGTA坂東正明代表が訪問。ピエール・フィヨン会長をはじめACOと交渉を行い、スーパーGT第5戦鈴鹿が行われている19日、ACOからレミ・ブルアールACOグローバル・デベロップメント・ディレクター、ダニエル・ペルドリACOインターナショナル・デレゲートが来日。共同記者会見を行い、GT300車両の参加について合意に至った。

 今回、GT300車両が出場できるのはGTCクラスで、アジアン・ル・マンのGTCクラス出場車両はGT300、FIA-GT3、および各種ワンメイクレースカーということになり、上位カテゴリーとなるLM-GTEとの性能差はACOとGTAの協力で調整されるという。

 他のル・マン・シリーズの同様、アジアン・ル・マン・シリーズのクラスチャンピオンには「翌年のル・マン24時間への出場権がプレゼントされる」が、少なくとも数年はGT300車両でのル・マン24時間への出場は不可能。ただ、坂東代表は今回スーパーGTとアジアン・ル・マンが協力体制に至ったことにより、「スーパーGTがAsLMSに協力し、シリーズを盛り上げることでアピールし、将来的にはル・マンへの出場ができるよう努力したい」という姿勢を示した。

 この合意により、GT300車両を所有するチーム、ドライバーが両方のシリーズに出場が可能となるが、GTAとACOでは日程を調整するなどし、可能な限り双方のシリーズが盛り上がるように調整していくという。

 この記者会見にはメディアの他にも、過去にル・マン24時間に出場した経験があるスーパーGT参戦チーム、さらにタイヤメーカーなどの関係者も姿をみせ、関心の高さを伺わせた。なお、会見ではチーム・タイサンの千葉泰常会長から、「9月のアジアン・ル・マン富士に出場した場合、スーパーGTのポイントも獲得するようなことができないか」という質問が出たが、坂東代表はあくまで私案であるとしながらも、「アジアン・ル・マンに協力する以上、そういったことができる可能性も検討していかなければならない」とコメントした。

 ACOブルアールディレクターによれば、ル・マン24時間でのAsLMS概要発表時点で、日本を含むアジア、ヨーロッパから30チームほどの問い合わせがあったという。いよいよ来季スタートするアジアン・ル・マンに、またひとつ楽しみな要素ができることになりそうだ。

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