IRL開幕戦セント・ピータースバーグの予選が4日に行われ、グラハム・レイホール(NHR)がシリーズ史上最年少でポールを獲得した。武藤英紀(AGR)は19番手だった。
前日とは一転し、朝からは快晴に恵まれた予選日。今年からコンパウンドの柔らかい通称“レッドタイヤ”が導入され、タイヤの選択も勝負のカギとなる。予選は、昨シーズンから始まったノックダウン方式で行われた。
昨年のシリーズ王者スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)がQ2で敗退し、マルコ・アンドレッティ、ダニカ・パトリック、そして武藤のAGR勢はQ2にも進めない波乱があり、予選は大いに盛り上がった。最終セッション「ファイアストン・ファースト6」には、ダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ)、ライアン・ブリスコー(ペンスキー)、ウィル・パワー(ペンスキー)、トニー・カナーン(AGR)、ジャスティン・ウイルソン(デイル・コイン)、そしてレイホールの6人が残り、最後の10分間のセッションでポール争いが繰り広げられた。
その戦いを制したのがレイホール。レッドタイヤを履いてセッション残り4分で1分2秒4110をマークし、ウイルソンを0.0494秒差逆転し、初ポールを獲得した。「自信はあったけど、でもポールを取れるなんて最高だね!」と大喜びのレイホール。20歳90日での達成は、マルコの記録(21歳79日)を破るシリーズ史上最年少。昨年のレースでは、そのマルコが持っていたシリーズ最年少優勝記録を塗り替え初優勝を飾ったが、今年もまたしても偉業を達成した。
開幕直前にデイル・コインへの移籍が決まったウイルソンが2番手。カナーン、ブリスコーが2列目に並んだ。武藤は、レッドタイヤを走り始めから装着したことが失敗してタイムが伸びずQ1で敗退。「チームの作戦ミス。あれではタイムは上げられない」と唇を噛んだ。