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投稿日: 2012.06.12 00:00
更新日: 2018.02.16 09:37

PCCJ第4戦富士で平川亮が初優勝を果たす


ポルシェ カレラカップ ジャパン 2012 第4戦(富士)決勝

富士. ポルシェ ジャパン株式会社(本社:東京都目黒区 代表取締役社長:黒坂 登志明)とポルシェ カレラ カップ ジャパン (PCCJ) 委員会は、ポルシェ カレラカップ ジャパン 2012年シリーズ 第4戦 決勝レースを、2012年6月9日(土) 富士スピードウェイ(静岡県)にて開催いたしました。

天候:曇 路面:ウエット 気温:18℃ 路面温度:20℃(スタート時)

6月9日(土)午後、同日午前中の予選に引き続きPorsche Carrera Cup Japan(PCCJ)の第4戦決勝が行なわれた。スターティンググリッドは#14 平川亮、#11 山野直也、#90 Igor SUSHKO、#5 高見沢一吉、#22 Micael GREEN、#7 水谷晃と、チャンピオンクラス勢が6番手までを席捲。これにジェントルマンクラストップの#2 田島剛、#16 横幕ゆぅ、#33 Testuo OGINOが続く格好となった。

午前中に降り続いた雨は午後に入って弱まり、PCCJの前に行なわれていたレースでは、レインタイヤをもたせるためにわざとラインを外して走る車両もいたほど。こうなるとタイヤ選択の難度は飛躍的に上がる。15周で行なわれるスプリントレースでは、タイヤ交換する時間などはない。そのため、スタート時点でどちらのタイヤを履くかが大きな運命の分かれ道となってしまう。

そして各車グリッドへ。ピットアウト時には#32飯田太陽のみがスリックを装着し、それ以外は全車がレインタイヤを装着。グリッドでは、いつでもスリックタイヤにチェンジできるよう、チームはドライ用のタイヤを用意して待つ。雨は上がっている。路面温度、気温、気圧、そして風向き……ワンメイクタイヤを供給するミシュランの担当者でさえ判断に悩むという状況のなか、#32 飯田はグリッド上でレインタイヤにチェンジ。そして#90 SUSHKOはスリックに交換した。#90 SUSHKOの大きな賭けは果たして成立するのか。

レッドシグナルが消え、いよいよレースがスタート。各車とも綺麗なスタートを決めたが、スリックタイヤの#90 SUSHKOはスピードに乗ることができない。ある程度のポジションダウンは想定の範囲内ではあっただろうが、1周目を終えた段階で16位にまで落ちてしまった。1周目を終えて上位陣は#14 平川、#11 山野、#5 高見沢、そして予選7番手の#2 田島がそれに続く。

徐々に#14 平川と#11 山野が後続を引き離しはじめた3周目、#11 山野が痛恨のミス! それまで1.5秒程度だったふたりの差は、一気に10秒近くに開いてしまった。これで楽になったのは#14 平川。4戦目にして初の勝利に向け、アクセルを踏み込んでいく。時を同じくして4番手を走っていた#2 田島は、前を行く#5 高見沢を追い越し3番手に浮上、その後も何度か#5 高見沢に詰め寄られながらも順位をキープし続けた。

一方、スリックタイヤの賭けにでた#90 SUSHKOはその後も下位に低迷、ようやく順位を上げ始めたのは10周をすぎたあたりだった。「タイヤチェンジは僕の判断です。最初の2周くらいは路面が乾いていく感触でしたが、霧が出て湿度が上がったのか、途中で乾くのが止まってしまった。レースの最後にはだんだん乾いてきましたけど……」と、第3戦に続いて0点に終わってしまった本人は苦笑い。それでも「明日は9番手スタートですが、フロントでバトルがあればすぐに追いつけます。勝ちを狙っていきます」というコメントどおり、翌日の第5戦に向けて気持ちの切り替えはできたようだ。

チャンピオンクラスの#14 平川はミスを犯すことなく走り切り、自身初となるPCCJの勝利を獲得した。2位はミスが悔やまれる#11 山野。そのまま3番手をキープしていた#2 田島がジェントルマンクラス初優勝を飾ることとなった。チャンピオンクラスは#14 平川、#11 山野、#5 高見沢、ジェントルマンクラスは#2 田島、#16 横幕、#19 永井宏明が表彰台に登壇。#16 横幕と#19 永井は4戦連続表彰台を獲得するなど、安定した戦いぶりが目を引く。

「結果を出すことができてよかったです。ファステストは獲れませんでしたが、ずっと心配していたタイヤのタレもなく、そういった管理もきちんとできました」と #14 平川はレースを振り返った。6月10日(日)の決勝に向けては「まずはスタートで抜いてホールショットを獲ることですね。もし2番手だったとしても、タイヤを管理しながら勝ちを狙っていきます」と気を引き締めた。

うれしい初優勝を果たした#2 田島は「予選からマシンの感触は良かったです。なんとかチャンピオンクラスに割って入ろうという気持ちで走りましたが、熱くなりすぎないよう、前のペースに合わせて冷静に戦うこともできたと思います。クラス優勝できたのはもちろん、総合順位で3位に入れたこともうれしいですね」と笑顔を弾けさせた。

第5戦は6月10日、12時35分にスタート予定。午後にはにわか雨が予想されており、難しいコンディションでのレースとなる可能性もある。

■第4戦 決勝結果
Pos. Car# Driver Class Car Name Gap
1 14 平川 亮 C GARMIN PORSCHE 29'38.355
2 11 山野 直也 C Excellence M.S. +9.492
3 2 田島 剛 G 911magTAJIMAGT3 +22.777
4 5 高見澤 一吉 C 高見澤整骨院OSSOポルシェ +24.260
5 22 Michael GREEN C MIKE DIRECITON +33.846
6 16 横幕 ゆぅ G YOU DIRECTION +35.324
7 19 永井 宏明 G ナインレーシング +46.244
8 32 飯田 太陽 G KRM ケーズフロンティア +49.959
9 15 神取 彦一郎 C パワーステーション サムライ +55.560
10 8 櫻井 澄夫 G ロードサービス GT3 +1'11.306
11 6 ARTE ROSSI G JHM DIRECTION +1'23.752
12 33 Tetsuo OGINO G KRM ケーズフロンティア +1'29.003
13 90 Igor SUSHKO C Freescale OGT! +1'33.512
14 21 高田 匠 G TAKUMIRacingGT3 +1'47.141
15 7 水谷 晃 C DIRECTION RACING +1'59.530
16 29 中川 國敏 G Adelcars GT3 Cup 1Lap
17 3 江本 玄 G アキラレーシング GT3 1Lap

ベストラップ:#11 山野 直也 1'56.425 2/15 (Champion Class)
ベストラップ:#16 横幕 ゆぅ 1'57.475 2/15 (Gentleman Class)


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