スーパーGT第2戦富士は29日、500kmの決勝レースが行われ、GT300クラスは首位MUGEN CR-Z GTの突然のピットストップによりPanasonic apr PRIUS GTが逆転。プリウスがハイブリッド車によるスーパーGT初優勝を飾った。2位はMUGEN CR-Z GT、3位にはクリスタルクロコ ランボルギーニ GT3が入っている。
GT300クラスは、序盤から大波乱の展開となった。フォーメーションラップで予選3番手のARTA CR-Z GTがスピン。さらに、ポールポジションからスタートしたSUBARU BRZ R&D SPORTだが、1コーナーでMUGEN CR-Z GTにかわされると、3周目に緊急ピットイン。修復叶わず、そのままリタイアを喫してしまう。
これでトップにはMUGEN CR-Z GTがつけ、その後方には素晴らしいペースを披露しS Road NDDP GT-Rが浮上するが、少しずつポジションを落としてしまい、22周目にスローダウン。大きく遅れてしまう。3番手以下は大混戦のバトルとなるが、それを勝ち抜いてきたのはHANKOOK PORSCHEと、今回JLOC勢の中で好調のクリスタルクロコ ランボルギーニ GT3。しかし、HANKOOKは25周目に右リヤタイヤにトラブル発生。これでクリスタルクロコが2番手に浮上する。
しかし、そんな中1回目のルーティンを終えたところで、2番手に浮上してきたのはPanasonic apr PRIUS GT。給油の短さの利を活かしポジションを上げる。FIA-GT3勢の中でもストップ時間が短いGSR初音ミクBMWが3番手に浮上していたが、59周目に右フロントタイヤにトラブルが発生。表彰内圏内の車両に相次いでトラブルが起きてしまう。
中盤、熾烈なバトルの末にハイブリッド車2台の後方につけてきたのは、好調のJLOC勢。クリスタルクロコ ランボルギーニ GT3、マネパ ランボルギーニ GT3、ラ・セーヌ ランボルギーニ GT3と続き、表彰台圏内をうかがっていく。
そんな中、トップのMUGEN CR-Z GTは5番手以下も周回遅れにする勢いで初優勝に向け快走を続けていくが、93周を終えたところでMUGEN CR-Z GTがなんと緊急ピットイン! フロントタイヤを交換してピットアウトするが、ピットレーンの長い富士でのロスタイムは大きく、これでPanasonic apr PRIUS GTがトップに浮上! 逆に15秒差をつけた。
トップに立ったPanasonic apr PRIUS GTは、最後までペースを崩さず、スーパーGT史上初となるハイブリッドカーによる優勝を飾った。2位は惜しくも敗れはしたものの、MUGEN CR-Z GTが入りハイブリッドのワンツーとなっている。3位は終盤までマネパ ランボルギーニ GT3がつけていたものの、タイヤバーストにより後退。クリスタルクロコ ランボルギーニ GT3が3位となった。