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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2023.10.29 21:21
更新日: 2023.11.02 13:39

最年少王者ロバンペラがWRC連覇! フィンランド人ではマキネン以来24年ぶり、CER初優勝はヌービル

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ラリー/WRC | 最年少王者ロバンペラがWRC連覇! フィンランド人ではマキネン以来24年ぶり、CER初優勝はヌービル

 10月29日、WRC世界ラリー選手権の2023年シーズン第12戦『セントラル・ヨーロピアン・ラリー(CER)』は競技4日目のデイ4が行われ、前日に首位に復帰したヒョンデ・シェル・モビスWRTのティエリー・ヌービル/マルティン・ウィダグ組(ヒョンデi20 Nラリー1)が、そのまま順位を守り総合優勝を飾った。

 ランキング首位で今大会を迎え、競技2日目には総合トップに立ったカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、選手権を争うライバルが戦列を離れたあとは“完走重視”の走りに切り替え総合2番手の順位をキープ。競技最終日も2位でフィニッシュし、史上最年少でタイトルを獲得した2022年に続くシリーズ連覇を確定させている。

■史上初ドイツ、チェコ、オーストリアの3カ国開催

 3年ぶりにWRCイベントが行われるドイツと、シリーズ初年度の1973年以来50年ぶりの開催となるオーストリア、そしてWRC初開催のチェコという3カ国を跨ぐシリーズ初の試みとして、10月26日(木)から29日(日)にかけて行われたセントラル・ヨーロピアン・ラリー。すべての選手、チームにとって初めてのイベントであると同時に雨絡みのラリーとなったことで、とくに前半2日間は滑りやすいターマック(舗装路)に苦戦する声が多く聞かれた。

 そんなCERはドイツ南東部のパッサウに置かれたサービスパークを拠点に、デイ1とデイ2はチェコ国内でスペシャルステージ(SS)が行われた。デイ3の競技はオーストリアとドイツで。今大会中、唯一朝からドライコンディションとなった4日目もオーストリアとドイツの両国でそれぞれステージ1本が設定され、それらを各2回走行するアイテナリーとなった。

 記念すべきCER最初のウイナーとなったヌービルは、木曜のSS2でベストタイムを刻み、総合首位でラリー初日を終える。翌日のデイ2はロバンペラのスピードに太刀打ちできず総合2番手に順位を下げたが、3日目の午前中にふたたびラリーリーダーとなる。これはロバンペラとチャンピオンシップを争うエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)がSS11でクラッシュを喫したのを機に、23歳の現チャンピオンが今戦でのタイトル獲得を確実なものとするべく意図的にペースを落としたことが影響している。

 総合2番手につけるライバルのペースダウンは自然とヌービルを助けるものとなり、これによりベルギー人のペアもリスクを避けた走りが可能に。デイ4はペースをコントロールしつつ確実に歩みを進め、最終的に57.6秒の貯金を残してフィニッシュ。第6戦ラリー・イタリア・サルディニア以来、6戦ぶりのシーズン2勝目をマークした。

WRC初開催の『セントラル・ヨーロピアン・ラリー』を制したティエリー・ヌービル/マルティン・ウィダグ組(ヒョンデi20 Nラリー1)
WRC初開催の『セントラル・ヨーロピアン・ラリー』を制したティエリー・ヌービル/マルティン・ウィダグ組(ヒョンデi20 Nラリー1)
WRCセントラル・ヨーロピアン・ラリーの初代優勝者となったティエリー・ヌービル/マルティン・ウィダグ組(ヒョンデi20 Nラリー1)
WRCセントラル・ヨーロピアン・ラリーの初代優勝者となったティエリー・ヌービル/マルティン・ウィダグ組(ヒョンデi20 Nラリー1)

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