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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2020.12.22 12:47
更新日: 2020.12.22 12:48

エクストリームEが初の合同テストを完了。サインツJr.も「新しい挑戦」と父のマシンにチョイ乗り

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ラリー/WRC | エクストリームEが初の合同テストを完了。サインツJr.も「新しい挑戦」と父のマシンにチョイ乗り

 地球環境保全活動とその啓蒙、さらに男女平等と独創的な放映形態を採用する計画の新たな電動オフロード選手権『Extreme E(エクストリームE)』が、2021年3月の初年度開幕を前に大規模な合同テストを実施。スペインのモーターランド・アラゴンには全9チームの豪華スタードライバーが集結して2日間のセッションが行われた。その現場には、2021年にF1のスクーデリア・フェラーリ加入で跳ね馬ドライバーに抜擢されたカルロス・サインツJr.も姿を見せ、父の電動SUVをサンプリングした。

 WRC世界ラリー選手権王者でダカールラリー覇者でもあるラリー&クロスカントリー界のレジェンド、カルロス・サインツやセバスチャン・ローブを始め、WorldRX世界ラリークロス選手権チャンピオンの肩書きを持つヨハン・クリストファーソンやティミー・ハンセン、そしてWorldRX王者に加えDTMドイツ・ツーリングカー選手権タイトルも獲得するマティアス・エクストロームなど、現地には錚々たるメンバーが顔を揃えた。

 また、彼らとペアを組む女性ドライバーにも、ダカールで実績を重ねてきた有望な才能であるクリスティーナ・グティエレスやライア・サンズ、女性シングルシーター選手権Wシリーズの初代王者ジェイミー・チャドウィックに、オーストラリア・ラリー選手権チャンピオンのモリー・テイラー、そしてERCヨーロッパ・ラリー選手権のレディス部門覇者の経歴を持ち、それぞれ華やかな世界でも活躍する“クリスティーナGZ”ことクリスティーナ・ジャンパオリ・ゾンカやケイティ・マニングスらが、記念すべきシリーズ初のグループテストに臨んだ。

 シリーズに採用される電動SUV『ODYSSEY 21(オデッセイ21)』プロトタイプは、ABBフォーミュラE選手権でもシリーズ創生期に技術開発を担当したスパーク・レーシング・テクノロジーズ(SRT)と、ウイリアムズ・アドバンスド・エンジアリング(WAE)が設計・製造を担う。

 そのオデッセイ21はふたつのモーターがリヤに搭載され、最大出力は400kW(約544PS)を発生。最大勾配130%(約52度)の路面においても1650kgの車体を約4.5秒で62mph(約100km/h)まで加速させることが可能な性能を有する。

 3月に迫る開幕戦『X-Prix in Saudi Arabia』を前に、そのモンスターEVの本格的なテストに挑んだチームは、2種類のレイアウトが用意されたオフロードトラックで精力的な走り込みを完了。3.1kmのオープンコースとより高速な1kmのショートサーキットで、霧の状態や視界不良に対処しなければならない状況にもかかわらず、トラブルフリーでテストを完遂し、すべてのドライバーがその卓越したドライビング技術を証明する形となった。

ACCIONA | Sainz XE Teamのリードドライバーを務める”エル・マタドール”ことカルロス・サインツ
Andretti Unitedのエースである2019年WorldRX王者ティミー・ハンセンも、マシンの限界を確かめる豪快なアクションを見せる
F1の7冠王者ルイス・ハミルトンのX44から参戦するセバスチャン・ローブ。ペアを組むクリスティーナ・グティエレスにドライビングを指南
2021年もダカールラリー参戦を決めているセバスチャン・ローブ。このシリーズでも優勝戦線に絡む筆頭候補となりそうだ

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