8月15日、WRC世界ラリー選手権第8戦ベルギーの最終日となるデイ3は、SS17~20が行われ、トヨタ・ヤリスWRCで参戦するTOYOTA GAZOO Racing WRTは、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組が総合3位表彰台を獲得した。また、チームメイトのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組が総合4位、セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組は総合5位でラリーをフィニッシュしている。
WRCイベントとしては初開催となったベルギーの伝統あるターマック(舗装路)ラリーの最終日は、初日と2日目の競技が行われた西部イープルを離れ、早朝から約300km東に離れたスパ・フランコルシャン・サーキットへと移動し、同地を中心に設定された2本のステージを各2回走行するかたちで争われた。
この2本のステージは、ともにF1やWEC世界耐久選手権などが開催されるスパ・フランコルシャンとサーキット内の通路、さらに周辺道路を組み合わせたものとなり、SS18と再走ステージの最終SS20ではこれにグラベル(未舗装路)のラリークロス・コースも加えられた。
3名のトヨタ・レギュラードライバーたちは、デイ1からデイ2にかけてチーム内で激しい順位争いを繰り広げ、このデイ3でも総合3番手争いが継続された。そのなかで、デイ2終了時点で3番手エバンスから3.3秒差の4番手につけるロバンペラがオープニングのSS17でベストタイムをマークし、この差を縮めてみせる。
前戦エストニアでWRC初優勝を飾った20歳のフィンランド人ドライバーは、続くSS18でもステージ2番手タイムを刻みこの時点でエバンスを逆転。総合3番手に浮上する。その後のふたつのステージでは順位に変動はなく、ロバンペラが今季3度目の表彰台を獲得。エバンスは総合4位でフィニッシュした。
総合5番手でラリー最終日を迎えたオジエは、今朝のSS17でタイヤにダメージを負ったことでタイムを失い、3番手争いから事実上脱落することに。それでもボーナスポイントが掛かる最終“パワーステージ”では2番手タイムを記録し、ボーナスの4ポイントを獲得してみせた。
これによりドライバー選手権首位を守ったオジエは、今戦のウイナーとなったティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)に同ポイントで並ばれたエバンスとのポイント差をひとつ増やし38点差としている。また、チームはマニュファクチャラー選手権首位の座を堅守した。