1月22日、WRC世界ラリー選手権第1戦モンテカルロの競技3日目はSS9~13が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTはセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラ組が総合首位に再浮上した。チームメイトのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組も総合4番手に順位を上げた一方、3番手につけていたエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組はアクシデントにより総合26番手となっている。
連日、好天に恵まれている第90回ラリー・モンテカルロのデイ3は、モナコのサービスパークを起点に、デイ2よりもさらに遠く北西方向に離れたフランスの山岳地帯で5本のSS、ステージ合計距離92.46kmで争われた。
デイ2でセバスチャン・ローブ(フォード・プーマ・ラリー1)に逆転を許し、首位から9.9秒差の総合2番手で3日目の競技に臨んだオジエは、午前中のSS10でベストタイムを記録し、最大のライバルであるローブと同タイムで総合トップに立った。
さらに、続くSS11でもオジエはベストタイムを刻み、ここで単独首位に浮上。わずか5秒差で迎えた積雪のあったSS11の再走ステージであるSS13には、当初の予定を変更しローブと同じ4本のソフトタイヤを履いて臨んだ。
走行後、「あのような路面コンディションに対してはベストな選択ではなかったと思うが、自分としてはセバスチャンと同じタイヤで正面から戦い、どちらが速いのかを確かめたかった」と語った2021年チャンピオンは、元9連覇王者よりも16.1秒速い2番手タイムで同ステージを走破し、ライバルとのギャップを21.1秒に拡げてデイ3を締めくくってみせた。
一方、“セバスチャン対決”を眼前に見る総合3番手でラリーを進めていたエバンスは、この日のオープニングステージとなったSS9で今大会初のベストタイムをマーク。続くSS10でもオジエに次ぐ2番手タイムを記録するなど好調をキープしていた。
しかし、SS11の積雪区間を非常に速いペースでクリアした直後、下りのハイスピードセクションでコースを外れてしまう。幸運なことに観客のサポートを得るなどしてステージに復帰できたものの表彰台圏内から一転、約20分のタイムロスにより総合26番手まで順位を落とすことになった。