WorldRX世界ラリークロス選手権にハンセン・ワールドRXチームとして参戦するハンセン・モータースポーツは、2022年より完全電動車両を用いた『RX1e』への発展が計画されているWorldRX最高峰クラスに向け「複数年での取り組み」とコミットメントを表明。
オーストリアのEVパイオニア企業であるクライゼル・エレクトリック社がシリーズ主催のラリークロス・プロモーターGmbHやFIA国際自動車連盟と緊密に協力して開発製造するKit(キット)を活用し、プジョー208WRXスーパーカーをEVにコンバート。2019年世界王者である兄のティミーと、その弟ケビンのハンセン兄弟とともに電動化時代のシリーズ参戦を発表した。
すでに3度のチームタイトルを獲得し、ラリークロスの世界選手権で最も成功した組織として認知されるハンセン・モータースポーツは、2021年もエースのティミーが最終戦まで王座争いを展開。宿敵ヨハン・クリストファーソンと同点決着を迎えるも、勝利数の差で惜しくも2度目の戴冠を逃す結果となっていた。
またチームは、その持続可能性を強調する努力も重ね、国連が主導する『United Nations Sports For Climate Action Framework(スポーツ・フォー・クライメート・アクション・フレームワーク)』の枠組みに賛同したFIA国際自動車連盟の働きかけに応じ、参戦チームとして初めて“スリースター(三つ星)”環境認定を取得した最初のラリークロスチームとなった。
2月10日付で発表されたハンセン・モータースポーツの2022年車両は、本拠地であるスウェーデンはヨーテーネのワークショップで製造され、ツインモーターにより総合出力500kW(約689PS)、瞬間的に880Nmもの最大トルクを発生。引き続きレッドブルをメインパートナーに据えるものの、本番に向けた“レース・リバリー”はシーズン開幕直前にも明らかにされるという。