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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2023.01.05 22:39
更新日: 2023.01.05 22:43

トヨタ、3台のGRダカールハイラックスT1+がトップ7を走行。連覇目指すアル-アティヤは首位浮上

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ラリー/WRC | トヨタ、3台のGRダカールハイラックスT1+がトップ7を走行。連覇目指すアル-アティヤは首位浮上

 2022年12月31日に開幕した第45回『ダカールラリー』は1月4日、ステージ4までが終了した。2022年大会に続く大会連覇を狙うTOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、サウジアラビアで開催されている今大会に向けて改良を施した『GRダカールハイラックスT1+』の3台体制で参戦している。

 同チームのエースでディフェンディングチャンピオンであるナッサー・アル-アティヤ/マシュー・ボーメル組200号車は、3日(火)に行われたステージ3を終えた時点で総合首位に浮上。4日(水)も首位のポジションを守った。

 チームメイトのヘンク・ラテガン/ブレット・カミングス組217号車は序盤のステージ4を終えた時点で総合5番手につけ、同じく僚友のジニエル・ド・ヴィリエール/デニス・マーフィ組205号車が僅差の7番手で続いている。

 西部のシーキャンプで迎えたラリー開幕日から、ハイルに到着したステージ4までの各日のラリーレポートは以下のとおりだ。

* * * * * *

【プロローグ】

 ラリーがスタートする前日の12月31日(土)、45年にわたるダカールラリー史上最大のビバーク地が設けられたシーキャンプで、GRダカールハイラックスT1+を含む4輪車、2輪のオートバイ、4輪バギー、トラックなど総計300台以上によるスタートセレモニーが行われたあと、周辺に特設されたコースで、翌日ステージ1のスタート順を決定するプロローグランが行われました。

 13kmにわたるこのコースで、アル-アティヤ/ボーメル組は4番手、ラテガン/カミングス組が10番手、ド・ヴィリエール/マーフィ組が13番手タイムをマークしました。

【ステージ1】

 1月1日(日)のステージ1は、シーキャンプをスタートし、南側の海岸線から山間地を巡るルートで、シーキャンプへとふたたび戻ってくる、SS距離367km、総走行距離602.56kmの、岩場から砂丘までバラエティに富んだチャレンジングなステージでした。
プロローグランで4番手につけたアル-アティヤ/ボーメル組は、7番手でスタート。序盤は安定したペースで走行を続けるも、終盤、ナビゲーションの難しいセクションでタイムをロスし、首位と7分17秒差の6番手でステージ1を終えました。

 昨年のダカールラリー2022で2度のステージ優勝を果たしたラテガン/カミングス組は、プロローグランを10番手で終えたことで、ステージ1は最初のスタート。コースを切り拓いていく役割となったラテガン/カミングス組は、スタートしてまもなく低木に接触してフロントウインドウを破損。視界が制限されたままでの走行を強いられました。

 その後、スタートから29km地点でパンクを喫したため、このパンク修理のタイミングで割れたフロントウインドウを取り去り、ドライバーとコ・ドライバーはそれぞれゴーグルを装着して、残りの367kmに渡るロングステージを走り抜くことに。しかし、ラテガン/カミングス組はこのアクシデントをものともしない走りで、首位から11分45秒遅れの総合11番手という好タイムでステージ1をフィニッシュしました。

 ド・ヴィリエール/マーフィ組はステージ序盤にパンクに見舞われ、限られたスペアタイヤでの岩場越えを強いられるとともに、難しいナビゲーションにも苦しみ、トップから18分31秒差の18番手でステージ1を終えました。

ヘンク・ラテガン/ブレット・カミングス組(GRダカールハイラックスT1+) ダカールラリー2023
ヘンク・ラテガン/ブレット・カミングス組(GRダカールハイラックスT1+) ダカールラリー2023

【ステージ2】

 1月2日(月)のステージ2は、シーキャンプからアル=ウラーへと向かう、SS距離430km、総走行距離589.07km。鋭利な岩場のコースで、多くの参加者を苦しめる難コースでしたが、アル-アティヤ/ボーメル組は豊富な経験を活かしてペースをコントロールし、ステージウィン。トップと2分12秒差の総合2番手へと浮上しました。

 一方で、ド・ヴィリエール/マーフィ組はこの日も序盤から2度のパンクに見舞われ、スペアタイヤ無しで後半の200kmを走ることとなりました。これでペースを落とさざるを得なかったド・ヴィリエール/マーフィ組でしたが、こちらもベテランらしい走りを見せステージ6番手でアル=ウラーへと到着。総合5番手に順位を上げました。

 ラテガン/カミングス組にとっては厳しい一日となってしまいました。序盤に2回、後半にも1回のパンクに見舞われ、2本しかないスペアタイヤを使い切ってしまいました。同じGRダカールハイラックスT1+を駆るプライベーター、ルーカス・モラエスから新品タイヤを譲り受け、トップと33分12秒差でフィニッシュ。ライバル勢はさらに厳しい戦いを強いられていたこともあり、総合10番手に浮上しました(その後20分のペナルティを科され総合18番手へ後退)。

【ステージ3】

 1月3日(火)のステージ3は、アル=ウラーからハイルへと向かう、SS距離447km、総走行距離669.15kmの、サウジアラビア北部山岳地帯を舞台とするコース。石の多い路面で、多くの参加者がパンクに悩まされました。また、この日、コース周辺は豪雨に見舞われ、主催者によりステージ3は短縮終了されることとなりました。

 このステージ3では、前日苦戦を強いられたラテガン/カミングス組が好走を見せ、トップから僅か3分2秒遅れのステージ2番手でフィニッシュ。総合順位を11番手へと上げました。

 そして、前日総合2番手へと浮上したアル-アティヤ/ボーメル組は、序盤2度のパンクに見舞われ、スペアタイヤ無しの状況でペースを落とすこととなりましたが、それでもトップと20分58秒差の13番手でフィニッシュし、ライバルがアクシデントでタイムを失ったこともあり、総合首位に浮上しました。

 ド・ヴィリエール/マーフィ組も序盤に2度のパンクに見舞われながら着実な走りを見せましたが、ステージ23番手、総合では7番手となりました。

ナッサー・アル-アティヤ/マシュー・ボーメル組(GRダカールハイラックスT1+) ダカールラリー2023
ナッサー・アル-アティヤ/マシュー・ボーメル組(GRダカールハイラックスT1+) ダカールラリー2023


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