【ステージ4】
1月4日(水)のステージ4は、ハイルを起点としハイルへと戻る、SS距離425km、総走行距離574.01kmのループコース。前日総合首位に立ったアル-アティヤ/ボーメル組は、この日も1度のパンク以外はノートラブルの好走を見せ、トップから2分6秒遅れの4番手でフィニッシュ。プライベーター参戦のGRダカールハイラックスT1+で2番手につけ総合首位を争う、ヤジード・アル・ラジとの差を約5分広げることに成功しました。
前日ステージ2番手フィニッシュを果たしたラテガン/カミングス組はこの日2番手でのスタートだったため、ルートを見出すのに苦戦することとなりましたが、トップから7分23秒遅れの6番手でフィニッシュ。ステージ1で20分のペナルティを課されながらも、総合5番手へと浮上しました。ラテガン/カミングス組は翌日のステージ5を6番手と好位置からスタートすることになります。
ド・ヴィリエール/マーフィ組もこのステージ4ではクリーンな走りを見せました。27番手と後方からのスタートとなったため、序盤は濡れて荒れた砂のステージに苦しみましたが、この難コンディションをものともせず、跳ねのける走りでトップから16分11秒遅れの9番手でフィニッシュ(その後2分のペナルティを科されトップから18分11秒差へ修正)。ステージ5は9番手スタートと好位置を得ることとなりました。
この結果、ド・ヴィリエール/マーフィ組は首位から48秒13秒差の総合7番手をキープ。前を行く6番手のプライベーターGRダカールハイラックスT1+のルーカス・モラエスとは3分弱の差、その前の5番手ラテガン/カミングス組はモラエスと僅か2秒差という僅差で、トップ5争いが繰り広げられています。
翌日のステージ5も、寒波と豪雨の中で1月3日に到着したハイルを起点としたループコースになります。その後南下してサウジアラビアの首都リヤドでの休息日を挟み、エンプティ・クォーター(空白地帯)と呼ばれる砂漠での戦いを経て、1月15日(日)にサウジアラビア東海岸の都市ダンマームでフィニッシュを迎えます。
■ダカールラリー2023 ステージ4終了時点の総合結果
総合順位 | ドライバー/コ・ドライバー | 車両 | 首位との差 |
---|---|---|---|
首位 | #200 ナッサー・アル-アティヤ/マシュー・ボーメル | GRダカールハイラックスT1+ | ― |
5番手 | #217 ヘンク・ラテガン/ブレット・カミングス | GRダカールハイラックスT1+ | 0h45’25 |
7番手 | #205 ジニエル・ド・ヴィリエール/デニス・マーフィ | GRダカールハイラックスT1+ | 0h48’13 |
■ステージ4 終了時のコメント
●チーム代表 グリン・ホール
「ダカールでリードしている日は良い日だと言われるとおり、今日も我々にとって良い一日だった。ナッサーはトラブルもなく非常に安定した走りで、2番手との差を5分も広げて首位を守ってくれた。今日は何の文句もない。明日も期待している」
●ナッサー・アル-アティヤ(No.200)
「今日も楽な一日ではなく、非常に難しかった。しかし、そんな中でも1回のパンクを除いて、深刻なトラブルに見舞われることなくステージを走り切ることができたので満足している。今日は4番手フィニッシュということで、明日の良い位置からスタートできると思う。今のところ総合トップをキープしているので、ラリーの前半戦をコントロールするためにも、このポジションを守ることがとても重要だ」
●ジニエル・ド・ヴィリエール(No.205)
「午前中は濡れて重い砂路でとても苦労しましたが、全体的にはなかなか良い一日でした。比較的クリーンな一日で、GRダカールハイラックスT1+もずっと好調だった。そして、少なくともスタートポジションという点で順位を上げることができたので、明日は多少なりとも楽になるだろう」
●ヘンク・ラテガン(No.217)
「今日のステージは、序盤良い走行ラインを見出すのに苦戦し、最良のスタートとは言えなかった。砂丘での経験が浅いこともあったと思うが、ステファン(・ペテランセル/チーム・アウディスポーツ)に追いつかれてからは、彼をフォローする形でうまく走ることができた。道があるときは我々が前を行き、道がなくなると彼らが前になるという形で走っていたんだ。今日は多くのことを彼から学んだ。全体的に今日の結果には満足している」